<大相撲三月場所>◇大阪・エディオンアリーナ【映像】元横綱を驚愕させた“分厚い”懸賞の束 新横綱・豊昇龍(立浪)の途中休場で“荒れる春場所”となった大阪場所は、24歳の大関・大の里(二所ノ関)が前頭四枚目・高安(田子ノ浦)との決定戦に勝利し…

<大相撲三月場所>◇大阪・エディオンアリーナ

【映像】元横綱を驚愕させた“分厚い”懸賞の束

 新横綱・豊昇龍(立浪)の途中休場で“荒れる春場所”となった大阪場所は、24歳の大関・大の里(二所ノ関)が前頭四枚目・高安(田子ノ浦)との決定戦に勝利して“逆転V”で3度目の賜杯を手にした。元横綱を驚かせた懸賞が“分厚すぎる”驚きの光景は、大の里が本割で大関・琴櫻(佐渡ヶ嶽)を寄り切って3敗を死守し、決定戦を決めた取組後に見られ「あんなに貰える」「この懸賞はでかい」などファンの反響も相次いだ。春場所では、懸賞の本数や厚さに“相撲ドリーム”とたびたび注目が集まった。

 それもそのはず、春場所の本割で最も注目が集まった取組、結びの一番に懸けられた懸賞の数は60本。大の里の巨体をもってしても片手で持つことはできず、両手で両脇から抱えるように受け取ったほど。

 ちなみにこの一番、このシーンでABEMA解説を務めた元横綱・若乃花の花田虎上氏は「すごい懸賞金ですね」と驚き、同じく実況を務めた元NHK大相撲中継の実況でお馴染みの藤井康生アナウンサーは「何か分厚い書物…あるいは弁当箱のような」と応じた。

 同様のシーンは十三日目、関脇・王鵬(大嶽)が2敗で優勝争いを繰り広げていた大の里を一方的に押し出して5勝目を挙げ、大の里に痛い黒星をつけた取組でも見られた。直後、王鵬が受け取った懸賞の“束”の大きさに「野球のベースみたい」「懸賞すごっ」といった驚きの声が寄せられた。十四日目、前頭六枚目・平戸海(境川)が、大関・琴櫻(佐渡ヶ嶽)を結びの一番で撃破した一番でも、“相撲ドリーム”といった反響が。

 日本相撲協会の公式HPによると、懸賞は1本7万円(税込み)で、内訳は勝ち力士が6万円、残り1万円は手数料(取組表掲載料・場内放送料)。そして6万円の内、力士の手取りが3万円、力士の所得税にあてるための預かり金が3万円となる。大の里が今場所で受け取った懸賞は全部で274本とされる。これは日々の鍛錬によって築き上げた成績と人気、地位による結果だが、“相撲ドリーム”という反応もある意味ではうなづける。

 春場所の熱狂を経て、ネットでは「相撲ロス」の言葉が広がった。東京・両国国技館で5月11日(日)より開催される大相撲五月場所までおよそ2カ月。ここで大の里が2場所連続優勝の成績を収めると、昭和以降では羽黒山、照国の初土俵から所要16場所を抜く所要13場所での“最速横綱”誕生が現実味を帯びてくる。新入幕で11勝を挙げて敢闘賞を受賞した安青錦(安治川)など、“新しい力”の台頭も目覚ましく、早くも見どころ満載の五月場所の開催が待ち遠しい――。(ABEMA/大相撲チャンネル)