角田のレッドブル昇格が近づいている(C)Getty Images 3月23日のF1第2戦中国GP終了後、レッドブルがリアム・ローソンに代わるドライバーとして、レーシングブルズの角田裕毅の起用を検討していると報じられた。今季、開幕戦のオースト…

角田のレッドブル昇格が近づいている(C)Getty Images
3月23日のF1第2戦中国GP終了後、レッドブルがリアム・ローソンに代わるドライバーとして、レーシングブルズの角田裕毅の起用を検討していると報じられた。今季、開幕戦のオーストラリアGPから2レースでノーポイントと結果が出ていないローソンがシートを失い、角田が昇格し日本GPを走ることが有力であるなどとも伝えられている。
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昨年決定したローソンのレッドブル昇格をめぐっては、当初より各方面から否定的な反応も上がり、また今季の結果やこれまでの実績を見ても、角田との交代を促す声は今後も強まっていくことが予想される。
英モータースポーツメディア『CRUSH』では、今回の一報をきっかけにレッドブルグループの過去を振り返り、「ローソンの苦戦が、レッドブルが長年抱えてきた問題を浮き彫りにしている」と銘打ったトピックの中で、ドライバー選定について持論を展開している。
同メディアは、「ローソンの2025年シーズンのスタートが壊滅的であることに疑いの余地はない」と評し、前例にないほどであると訴えながらも、囁かれている現時点での角田との交代は「あまりに性急だ」と指摘する。
その理由として、これまでもレッドブルのセカンドシートを得たドライバーは好成績が残せていないと説きながら、「昨シーズンに経験豊富なセルジオ・ペレスが急激にパフォーマンスを落としたことを踏まえると、レッドブルは今こそ、長期的な視点で後任ドライバーを育成する姿勢に転換すべき時ではないだろうか」と提言。
さらに、チームが抱えている大きな問題として、今季のマシンであるRB21や昨年のRB20などが、マックス・フェルスタッペンのドライビングに合わせた設計である点を挙げ、「レッドブルはフェルスタッペン向けに極端に特化したマシン開発方針を見直すべき」と主張。
また他にも、「チーム内に対照的な二つのリーダーシップスタイルを抱えている」として、クリスチャン・ホーナー代表とヘルムート・マルコ顧問、両首脳陣のドライバー支援についての見解の相違がもう一つの問題点だと論じている。
今回のローソンの不振をめぐっても、ホーナー代表は擁護する姿勢を見せ、マルコ顧問は結果重視の意見を残していることなどにも触れながら、同メディアはドライバー支援体制強化の必要性を強調。「ツノダかローソンかという問題は、大局的に見ればあまり重要ではない。なぜなら、どちらもトップチームのシートにふさわしい実力のあるドライバーだからだ」と綴っており、その上で、「一人のドライバー(フェルスタッペン)にのみ依存する体制では、いずれにしても限界が来るだろう」と投げかけている。
組織における様々な課題が指摘されているレッドブル。ドライバー交代の議論や、目標に掲げるタイトル奪還以前に、チームとしての方向性の見直しが急務なのかもしれない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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