三菱自動車が技術支援するチーム三菱ラリーアートは、8月にタイ~カンボジアで開催されるアジアクロスカントリーラリー(AXCR)2025に、同社のピックアップトラック、トライトンで参戦することを発表した。3月24日にタイで開幕したバンコク国際モ…
三菱自動車が技術支援するチーム三菱ラリーアートは、8月にタイ~カンボジアで開催されるアジアクロスカントリーラリー(AXCR)2025に、同社のピックアップトラック、トライトンで参戦することを発表した。3月24日にタイで開幕したバンコク国際モーターショーにおいて、新カラーリングに彩られたAXCR参戦車両(改造クロスカントリー車両=T1仕様)を公開。エンジンの耐久性向上を中心とした改良を施しており、2022年大会以来3年ぶりの王座奪還を目指す。新しいカラーリングでは、チーム三菱ラリーアートのアイデンティティであるエネルギッシュなレッドカラーで、巻き上がる土埃をイメージしたデジタルサンドストームのグラフィックを車体前方から中央にかけて配し、ボディサイドにはラリーアートロゴを大胆にレイアウトすることで、三菱自動車のモータースポーツにかける情熱を表現した。
2024年のAXCRでは、チーム三菱ラリーアートは排気量の大きなライバルに対抗すべく、動力性能を強化して悪路走破性にも磨きをかけたトライトンを4台エントリーして臨んだ。エースドライバーのチャヤポン・ヨーター(タイ)が6日間の競技のうち後半戦初日となるLEG4で総合首位に浮上して2位以下に20分以上の大差をつけたが、エンジントラブルにより無念のリタイア。田口勝彦がチーム最上位となる5位でフィニッシュした。
2025年に開催30回目を迎えるAXCRは、タイとカンボジアにルートを拡大して8日間の約2500kmとこれまで以上に過酷なルート予定している。8月8日(金)にタイランド湾の東海岸にある同国有数の観光地、パタヤでのセレモニアルスタートで開幕する。競技は翌9日(土)からスタート。タイ国内をナコーンラチャシマまで北上した後、チャンタブリまで南下、14日(木)にカンボジアに入国し、16日(土)にカンボジアの首都プノンペンでゴールを迎える。コースは山岳部、密林地帯、川渡りなど変化に富み、総走行距離は昨年から約500km延長された約2500kmとなったことで、走破性に加え、高い耐久性が問われる大会となりそうだ。
チームはトライトンのエンジン耐久性向上のほか、足回りなど各部の熟成を図ってポテンシャルをいっそう高め、万全の状態で臨むとしている。
チーム三菱ラリーアート総監督 増岡浩のコメント
「昨年は動力性能を大幅に強化した『トライトン』が、排気量が大きいライバル車と伍して戦うことができ、後半戦初日には大差をつけて総合首位に浮上しました。残念ながらトラブルにより戦列を去ることになりましたが、総合優勝するだけのポテンシャルを確認できました。30回目の記念大会となり、日数、距離ともに過酷さを増す今年は、優れたポテンシャルを最後まで維持できるよう耐久性をいっそう強化して臨み、3年ぶりの総合優勝を勝ち取りたいと思います」