サッカー日本代表は23日、千葉市内でサウジアラビア戦(25日・埼玉)に向けて一部非公開で調整。1998年フランス大会(1次リーグ敗退)、2010年南アフリカ大会(16強)と2度のW杯を率いた元日本代表監督で日本協会副会長の岡田武史氏(68…
サッカー日本代表は23日、千葉市内でサウジアラビア戦(25日・埼玉)に向けて一部非公開で調整。1998年フランス大会(1次リーグ敗退)、2010年南アフリカ大会(16強)と2度のW杯を率いた元日本代表監督で日本協会副会長の岡田武史氏(68)が訪れ、練習冒頭に選手たちを激励。“世界最速”で出場権を獲得した26年6月の北中米W杯に向け、勝者のメンタリティーの大切さを説いた。
春の日差しが照りつけるグラウンドで、森保一監督(56)、コーチ陣、選手らが真剣に耳を傾けた。この日の練習冒頭、約2分10秒間にわたってW杯で日本代表を2度指揮した岡田氏が身ぶり手ぶりを交え、熱く語りかけた。
20日にバーレーンを2―0で下し、6勝1分けとすこぶる順調にアジア予選突破を決めた。練習後の選手たちの話を総合すると、岡田氏は「後にも先にも、ここまで順調にW杯出場を勝ち取れることはなかなかない。(日本は予選で)順調にいった時のW杯で結果を残せていない。良い時は戦術などに目が行きがちだが、勝つメンタリティーを大事にしてほしい」と説いたという。
実際に前評判の高かった、06年ドイツ大会(ジーコ監督)、14年ブラジル大会(ザッケローニ監督)は1次リーグで敗退。岡田氏が率いた10年南アでは直前に戦術変更も経験しながらチームはまとまり16強入り。想像以上に厳しい戦いがW杯であり、MF南野は「本大会で結果を残すことが僕らの使命。気が引き締まる。経験者の言葉は全然違う」と素直にうなずいた。
森保監督は21日の会見で「歴史の中で日本サッカー界に貢献してくださった方たちのおかげで今の我々がある」と発言。岡田氏のメガネの奥には頼もしい選手たちが映る。金言を得て、日本はさらに強くなる。(岩原 正幸)