◆競泳 日本選手権最終日(23日、東京アクアティクスセンター) 男子100メートルバタフライ決勝が行われ、23年世界選手権(福岡)でフリーリレー代表の五味智信(ヨコハマSC)が51秒69の4位。自身の得意種目は自由形だが、バタフライで大幅に…
◆競泳 日本選手権最終日(23日、東京アクアティクスセンター)
男子100メートルバタフライ決勝が行われ、23年世界選手権(福岡)でフリーリレー代表の五味智信(ヨコハマSC)が51秒69の4位。自身の得意種目は自由形だが、バタフライで大幅に自己記録を更新。ただ7月の世界選手権(シンガポール)代表はわずかに逃し「自分でもここまでタイムが出ると思っていなかったので…。ここまで来ると、悔しい」と唇をかんだ。
特別な思いを胸に、この大会に臨んでいた。所属のYSCスポーツクラブ横浜は昨年10月、今月31日を持っての営業終了を発表。「ベビークラスからいるから、1歳くらいですかね」という五味にとって思い入れのスイミング。この日の予選後も「20年くらいいるので。無くなるという実感はなくて。3月31日で閉まっちゃうという実感が湧かないです」と、語っていた。
選手に閉鎖が知らされたのは、昨年10月頃だったという。五味ら日本代表選手を輩出した名門クラブ。OBで、個人メドレーで世界選手権代表に内定した牧野航介(東洋大)は「ちっちゃい頃から泳いできたプール。最後の最後は結果を出して、コーチに笑顔で報告できたら」と気持ちを高めていた。五味は決勝前、お世話になったというコーチ3人の名前をジャージーに背負って入場。「気合いが入りました」と、大幅自己ベスト更新につなげていた。
明大4年の五味は4月から、ミキハウスに所属。中学生から師事するコーチと共に移籍し、競技を続ける。今大会、本命の100メートル自由形は7位。不本意な結果だったが「自由形にこだわっていきたい気持ちがある」と思いは強い。営業最終日、プールで仲間たちと別れを告げる予定だ。五味は「4月から、社会人になっても頑張りたいと思います」と、気持ちを新たにした。