◆卓球 ▽ノジマTリーグ・プレーオフ 最終日(23日、東京・代々木第二体育館) 女子決勝が行われ、レギュラーシーズン(RS)2位の木下アビエル神奈川(神奈川)が同1位で初優勝を狙った日本ペイントマレッツ(日本ペイント)を3―1で破り、2季ぶ…

◆卓球 ▽ノジマTリーグ・プレーオフ 最終日(23日、東京・代々木第二体育館)

 女子決勝が行われ、レギュラーシーズン(RS)2位の木下アビエル神奈川(神奈川)が同1位で初優勝を狙った日本ペイントマレッツ(日本ペイント)を3―1で破り、2季ぶりの王座奪回を果たした。主将の平野美宇は「石川(佳純)さんが引退されて、私が年上になって2季目。私はまとめるタイプじゃないので心配なときもあったけど、みんなに助けられてきた。キャプテンとして優勝できて良かったです」と喜びを爆発させた。

 “ハードル”を越えた。プレーオフ特有のルールでRSで上位チームは勝点差により下位チームに事前にオーダー開示を指示できる。5点上回った日本ペイントは前日22日に神奈川の第3試合を指示し、17勝を挙げた今季の平野が唯一黒星を喫していたカットマンの佐藤瞳を当ててきた。だが、平野は「3番を開示するとは思わなかったけど、出すことでカットマンの選手を当ててくると思ったので、準備できた」と前向きに捉え、コートに立った。

 先手を打った。第1ゲーム(G)からサーブやサーブ3球目の攻撃で佐藤の得意とするラリー戦に持ち込ませない。1―0の第2Gの4―5からは6連続得点。2―0の第3Gは中陣に下がったラリーも制した。10―6で平野がマッチポイントを握った場面では、1ゲームで10分経過しても終わらない場合に適用される促進ルールの通達。そこから3連続失点したが、最後は痛烈なフォアハンドで決着。主将が重要な一番で仕事を果たし、チームの優勝にもつなげた。

 4月から女子日本代表を率いる中沢鋭監督は、今月末で退任する。平野は前日(22日)の会見後に「あっ!」と切り出し、「監督が最後なので優勝を一緒にできたらいいな」と思いを語っていた。有言実行の恩返しVを果たし「中学生の頃から教えてもらって長くお世話になった監督。母体コーチとして戦うのは(ロス五輪までの)4年間はないので、もう最後かもしれないから、必ず優勝してトロフィーを一緒に掲げたいと思っていたのでうれしかった」と笑顔を見せていた。