街中やテレビで大谷を見ない日がない日本 ドジャースの大谷翔平投手は日本で“日常の風景”である一方、生で雄姿を見られる機会は希少。日本中を熱狂に包んだドジャースとカブスによる東京ドームでの開幕戦について、米スポーツ局「ESPN」の記者が、日本…

街中やテレビで大谷を見ない日がない日本

 ドジャースの大谷翔平投手は日本で“日常の風景”である一方、生で雄姿を見られる機会は希少。日本中を熱狂に包んだドジャースとカブスによる東京ドームでの開幕戦について、米スポーツ局「ESPN」の記者が、日本で目の当たりにした“大谷フィーバー”の様子を、独特な表現で記している。

 ESPNのティム・キーオン記者が18日(日本時間19日)に「ドジャースの日本遠征。ショウヘイ・オオタニはどこにでもいるようで、どこにもいない」と題した記事を公開。日本では自動販売機やコンビニ、渋谷の巨大看板、テレビCMなど様々な場所、様々な商品で、大谷の姿を目撃したと報告。中でも、伊藤園の広告は「おそらく400万回は目にしてきた」と舌を巻いた様子だった。

 記事では、ドジャースのアンドリュー・フリードマン編成部長のコメントも紹介。大谷の影響力について「どれだけ強調しても足りない」「私たちは理解しているつもりだったが、実際に目の当たりにし体験するまでは、(本当の凄さを)完全に把握することはできない」と、あらためて驚いた様子だったという。

 さらに同記者は、ドジャースが来日していた期間を「東京は巨大なATMと化した」と表現する。東京ドームのグッズ売り場には長蛇の列ができるなど、爆発的な売上を記録。街中の広告や企業のキャンペーンを含め、大谷によって莫大な経済効果がもたらされている。

 その一方で「オオタニの名声は、彼を縛り付けてる」と、あまりの人気の過熱ぶりで、空港では日本のメディアやファンが遮断された例にも言及。東京シリーズには、他にもドジャースの山本由伸投手、佐々木朗希投手、カブスの今永昇太投手、鈴木誠也外野手が出場した。だが、同記者は「実際には、オオタニ、常にオオタニ、まるでオオタニだけがいたようだった」と振り返り、大谷の存在感が大きすぎたことを強調した。

 大熱狂の東京シリーズを終え、同記者は「そして彼は再び、スクリーンや自動販売機、コンビニエンスストアに現れるイメージに戻った。『どこにもいないけど、どこにでもいる』ということが同時に成立する状態に戻ったのだ」と言及。米国に戻った大谷が、日本人にとって再びメディアや広告などを通じてしか感じられない存在に戻ったことのギャップを記した。(Full-Count編集部)