大谷と鈴木の同級生対決にも注目が集まった東京シリーズ。(C)Getty Images 文字通り歴史的な興行となった。3月18日と19日にMLBのワールドツアーの一環として行われたドジャースとカブスによるそれだ。 球界のみならず、お茶の間をも…

大谷と鈴木の同級生対決にも注目が集まった東京シリーズ。(C)Getty Images

 文字通り歴史的な興行となった。3月18日と19日にMLBのワールドツアーの一環として行われたドジャースとカブスによるそれだ。

 球界のみならず、お茶の間をもにぎわせるシリーズとなった。15日と16日に行われた巨人と阪神とのプレシーズンゲームを含めた合計6試合での観客動員数(MLB公式サイトより)は、単純計算で25万2795人を記録。さらに全プラットフォームでのMLB開幕シリーズ2試合の平均視聴者数は2400万人に上り、昨春に実施されたドジャースとパドレスによるソウルシリーズの数値を700万人近くも上回った。

【動画】米ファンが驚愕! NPBではお馴染みの「自由視点映像」で見る大谷翔平の一発

 ドジャースとカブスの滞在期間はわずかに6日間。それでもグッズ売り上げだけで約4000万ドル(約59億6000万円)を記録するなど十分すぎる収益を出し、大きな熱狂を生んだ。

 大谷翔平をはじめ、鈴木誠也、山本由伸、今永昇太、佐々木朗希という日本人選手の凱旋が大きな要因ではあった。ただ、今の日本における野球に対する関心度の高さを裏付ける興行成果は国際的な価値をも高めた。その証拠として、海外の大手メディアからの評価も上々だ。

 ニューヨークに本部を置く世界最大の通信社『AP』は、今シリーズを「大谷翔平のバットの音、東京ドームに響いた大歓声、MLBグッズショップでなり続けるクレジットカード端末のビープ音。MLBのコミッショナー、ロブ・マンフレッドにとって、すべてが耳に心地よく響いたに違いない」と総括。異様ともいえるフィーバーを巻き起こした今回の国際シリーズを「成功」とみなした。

 さらに同メディアは、昨春に実施されたソウルシリーズとの比較も展開し、「日本でのお祭り騒ぎは、昨年に韓国で行なわれたドジャースとパドレスのソウルシリーズとは対照的だった。1年前のソウルで大谷の通訳を務めていた水原一平の賭博スキャンダルが発覚。この一件がシリーズを台無しにし、大谷の汚れのない評判を一時的に傷つけた」と断言。その上で「東京シリーズで彼は日本人を失望させなかった」とした。

 野球の価値を高めるきっかけとなった今春の東京シリーズ。その反響はしばらく落ち着きそうにない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

【関連記事】「流石にうんざり」大谷翔平の凱旋弾に議論百出! ビデオ検証後の本塁打判定に米メディアが猛反発「明らかなファンの妨害」

【関連記事】東京で目にした“衝撃のおもてなし”は「最高だった」 異例の自費参加を決断したカーショウが絶賛した「日本での経験」

【関連記事】NPBは「ヤジがない」 無念の離脱となったベッツが帰国前に語った“日本のマナー”「みんながひたすら集中してる」