<第97回選抜高校野球大会:健大高崎4-3敦賀気比>◇23日◇2回戦◇甲子園 大会連覇を狙う健大高崎(群馬)が、エース右腕の強烈な守護神ぶりの発揮で、敦賀気比(福井)の猛追を振り切り、2年連続8強入りを決めた。 1点リードで迎えた9回2死。…

<第97回選抜高校野球大会:健大高崎4-3敦賀気比>◇23日◇2回戦◇甲子園

 大会連覇を狙う健大高崎(群馬)が、エース右腕の強烈な守護神ぶりの発揮で、敦賀気比(福井)の猛追を振り切り、2年連続8強入りを決めた。

 1点リードで迎えた9回2死。先発で好投を続けてきた下重 賢慎投手(3年)が四球を与えたところで、故障で登板を控えていた158キロ右腕・石垣 元気投手(3年)が、マウンドへ。すべて150キロ台の直球5球で、敦賀気比のキーマン、1番打者・岡部 飛雄馬内野手(3年)を遊飛に打ち取ってゲームセット。終盤、1点を巡る攻防で息詰まる熱戦は、大会注目右腕の強烈なストッパーぶりで幕を閉じた。

 初回に4安打などでいきなり4点を先制。試合を優位に進めると思ったが、敦賀気比も6回に3点を奪う意地を見せた。下重も7回以降は踏ん張っていたが、ゲームを締めくくったのは、頼れる右腕だった。

 下重は「前回の反省を生かし、直球の球速を抑えめにしながら、直球、変化球を丁寧に投げることを心がけた。6回にコントロールミスがあった。9回(最後まで)投げられなくて悔しい。それでも石垣は抑えられると信じていた」と振り返った。青柳監督も「下重の成長を感じる。もっとコントロールよく投げられる投手」と下重の好投を称えた。

 準々決勝では、強力打線の花巻東(岩手)と対戦する。青柳監督も「後半は雑な打撃になってしまった。準々決勝まで修正が必要です」と手綱を緩めない。石垣の「復活」で勢いに乗る王者が、連覇へと突き進む。