「大相撲春場所・千秋楽」(23日、エディオンアリーナ大阪) 元大関の高安(田子ノ浦)は無念の準優勝に終わった。本割で小結阿炎(錣山)に上手出し投げで勝利し、3敗を死守したが、優勝決定戦にもつれ込まれると、大関大の里に屈した。 35歳がこれ…

 「大相撲春場所・千秋楽」(23日、エディオンアリーナ大阪)

 元大関の高安(田子ノ浦)は無念の準優勝に終わった。本割で小結阿炎(錣山)に上手出し投げで勝利し、3敗を死守したが、優勝決定戦にもつれ込まれると、大関大の里に屈した。

 35歳がこれまでの自らの殻を打ち破った。14日目に美ノ海に敗れ、痛恨の3敗目を喫した高安。過去に優勝の可能性を残して千秋楽を迎えたのは8度。本割、優勝決定戦を含めた10戦すべて敗れている鬼門に挑んだ。

 本割では重圧の掛かる中で立ち合いで変化した阿炎に対して、しっかり残して冷静に対応。最後は左上手をとって阿炎を土俵に転がした。館内は大歓声に包まれた。

 しかし、優勝決定戦では大の里の強烈な圧力に屈した。無念のV逸に悔しそうに視線を落とすと、重い足取りで花道を引き揚げた。

 高安が千秋楽に優勝の可能性を残すのは今回で9回目だった。

【高安の千秋楽までの優勝争い】

2014年名古屋 白鵬&琴奨菊を1差追走↓●11勝4敗(優勝は白鵬13勝2敗)

 15年夏場所 白鵬&照ノ富士を1差追走↓●10勝5敗(優勝は照ノ富士12勝3敗)

 18年九州場所 貴景勝とトップ並走↓●12勝3敗(優勝は貴景勝13勝2敗)

 21年春場所 照ノ富士を1差追走↓●10勝5敗(優勝は照ノ富士12勝3敗)

 22年春場所 若隆景とトップ並走↓●12勝3敗(優勝は若隆景12勝3敗=優勝決定戦で敗れる)

 22年秋場所 玉鷲を1差追走↓●11勝4敗(玉鷲13勝2敗)

 22年九州場所 1差つけ単独トップ↓●12勝3敗(優勝は阿炎12勝3敗=ともえ戦で敗れる)

 23年秋場所 熱海富士を1差追走↓●10勝5敗(優勝は貴景勝11勝4敗)

 25年春場所 大の里とトップ並走↓○12勝3敗(優勝は大の里12勝3敗=優勝決定戦で敗れる)