◆競泳 ◇日本選手権兼世界選手権代表選考会第3日 (22日・東京アクアティクスセンター) 男子200メートル平泳ぎ決勝で、深沢大和(24)=東急=が2分7秒47で初優勝。100メートルとの2冠を達成し、世界選手権(7月、シンガポール)代表に…
◆競泳 ◇日本選手権兼世界選手権代表選考会第3日 (22日・東京アクアティクスセンター)
男子200メートル平泳ぎ決勝で、深沢大和(24)=東急=が2分7秒47で初優勝。100メートルとの2冠を達成し、世界選手権(7月、シンガポール)代表に内定した。
負けるわけにはいかなかった。昨春は3位でパリ五輪代表権を逃した200メートル平泳ぎ。深沢は、ラスト50メートルで後続の猛追を振り切り、一番でタッチした。100メートルに続く2冠。「すごくミーハーですけど、100回大会で2冠できてよかった。おじいちゃんに、早く報告したい」とはにかんだ。
五輪落選後、一度は引退して東急での社業に専念。ただ周囲からの説得などもあり、現役復帰を決めた。東急では社員選手を抱える例は過去になく、上司の尽力もあって認められ、実質のプロとして活動している。1年単位の成績で評価される立場に身を置き、初の世界水泳切符と期待に応えた。
東急入社後は研修で駅員も経験。勢いに乗る元“鉄道マン”は、世界選手権に向け「超特急でいきます!」と白い歯をこぼした。男子平泳ぎは、かつて日本のお家芸と言われた種目だ。「もう、メダルと言わずに金メダルを狙います。夢は大きく、目標高くいきたい」と深沢。頂点へのレールを、ノンストップで突っ走る。(大谷 翔太)