サッカー日本代表のMF久保建英(23)=Rソシエダード=が22日、2026年北中米W杯(同6月11日開幕)での優勝に向けて、強豪国との対戦を通じ、強者の戦い方を身につけていく重要性を説いた。W杯開幕まで約1年3か月。史上最長の準備期間を生…

 サッカー日本代表のMF久保建英(23)=Rソシエダード=が22日、2026年北中米W杯(同6月11日開幕)での優勝に向けて、強豪国との対戦を通じ、強者の戦い方を身につけていく重要性を説いた。W杯開幕まで約1年3か月。史上最長の準備期間を生かし、世界トップレベルに肩を並べる強さを身につける。チームはこの日から千葉市内で全体練習を再開し、サウジアラビア戦(25日・埼玉)に臨む。

 冷静な視点から、久保は壮大な夢をかなえるためのロードマップを描いた。チームが目標に掲げる「W杯優勝」に向けて必要なこととは―。そう問われると、個々のレベルアップはもちろん、チームとして2つのポイントが重要な鍵を握るとした。

 〈1〉強豪国との対戦 「優勝したいのなら、僕らがお願いする立場になるとは思うけど、難しい相手にどんどん打診をしていかないといけないのかな」。9月以降の対戦相手は未定だが、「パッと思いついた」と、希望として挙げたのはイタリア(FIFAランク9位)とモロッコ(同14位)だ。

 いずれも日本(同15位)よりも格上の相手。「イタリアはあんまり最近やっているイメージがないのでやれたらやりたい。モロッコはW杯でベスト4に入ったり、今考え得る中で一番いい相手というか、僕らが明確にチャレンジャーとして戦えるいい相手じゃないかな」。いずれもW杯予選を控え、対戦を組むことは困難だが、より高いレベルのチームと対戦することが何よりも必要だ。

 〈2〉強者の戦い方 強豪国との対戦しか得られないことがある。「強い相手との成功体験をより増やして」と狙いを明かし、「基本的に強いチームの試合を見ていると、『このチーム勝つだろうな』と思って見ているじゃないですか? そういったものが、日本代表にはW杯優勝を目指すと言うならまだ足りないのかなと個人的には思います」

 20日のバーレーン戦(2〇0)は前半は0―0と苦戦を強いられた。「現実だけを言うなら優勝したいと言っているチームの戦い方ではなかったと思いますし、もう少し強者としての戦い方をやっていきたい」。夢を夢で終わらせないために、最長の準備期間を最大限に生かす。久保の言葉にはその思いが詰まっていた。(後藤 亮太)

◆久保に聞く 盛り上がりより結果を求める

 ―サウジアラビア戦はどう戦っていくか。

 「(W杯)ポット(分け)にも影響してくると思うので、突破したからといって慢心することなく、しっかり勝利を狙っていきたい」

 ―国民全体の盛り上がりを生み出すために、示していきたいものは。

 「僕はどっちかというと結果を出せればいいと思っている。結果を出せば、盛り上がりもついてくる。それこそ一昔前のW杯みたいに本番まで調子がよくて、すごい盛り上がりに盛り上がって、結果グループリーグを突破できなかったとなると、良くない反響が起きると思う。僕個人としても盛り上がりよりも、結果を求めていきたい」