◆卓球 ▽ノジマTリーグ・プレーオフ 第1日(22日、東京・代々木第二体育館) 女子準決勝が行われ、レギュラーシーズン(RS)2位の木下アビエル神奈川(神奈川)が同3位の日本生命レッドエルフ(日本生命)を3―1で下し、2季ぶりの王座奪回に王…

◆卓球 ▽ノジマTリーグ・プレーオフ 第1日(22日、東京・代々木第二体育館)

 女子準決勝が行われ、レギュラーシーズン(RS)2位の木下アビエル神奈川(神奈川)が同3位の日本生命レッドエルフ(日本生命)を3―1で下し、2季ぶりの王座奪回に王手をかけた。

 プレーオフはTリーグ独自のルールが適用された。RSでの勝点差で上位チームは0~5点差なら1試合、6~10点差なら2試合分のオーダー開示を下位チームに指示できる。RSで2位の神奈川と3位の日本生命は16点差あったため、事前に4試合分のオーダーを開示。第2試合の張本美和は開示より前に中沢鋭監督から想定選手の対策を指示されていた。21日の開示を受け「2番だと分かった。事前に開示している分、相手は吹っ切ってくると思う」と逆に重圧はかかったという。赤江夏星に対し第1ゲーム(G)は逆転されて失ったが、第2Gを先にゲームポイントを握られながらも、17―15で取り切り、底力で逆転勝利をつかんだ。

 1勝1敗で迎えた第3試合の平野美宇は、RSでMVPの日本生命の主軸・笹尾明日香と激突。好調の難敵に対しても事前に開示されたことで、平野は「木原(美悠)選手が(笹尾と同様の)表のラバーなので、練習をしてもらいました」と対策を練って臨むことができた。第1Gは笹尾が勝り6―11で失ったが、第2G以降は準備してきたことを発揮。第3Gの3―2からは「ゾーンというか、集中した」と第4G途中まで13連続得点で逆転勝利につなげた。

 RSの結果を受けた上位チームの“アドバンテージ”。敗れた日本生命の村上恭和総監督は「選手には相手がやりやすい選手が当てられて、試合前は不安が生じた」と難しさを語った。対戦相手との相性や対策が勝敗につながりやすいため、事前開示により、上位チームが慣れない規則に対応できれば、“下克上”へのハードルは上がる。23日のRS1位の日本ペイントと神奈川の決勝は、RSで5点差をつけた日本ペイント側から神奈川に第3試合の開示を指示し、平野と明かされた。日本ペイントが勝ちきるか、神奈川がハードルを越えられるか。