「競泳・日本選手権」(22日、東京アクアティクスセンター) 今夏の世界選手権(シンガポール)代表選考会を兼ねて行われ、女子50メートルバタフライは、パリ五輪代表の池江璃花子(24)=横浜ゴム=が25秒41で制し、4大会連続7度目の優勝を飾…

 「競泳・日本選手権」(22日、東京アクアティクスセンター)

 今夏の世界選手権(シンガポール)代表選考会を兼ねて行われ、女子50メートルバタフライは、パリ五輪代表の池江璃花子(24)=横浜ゴム=が25秒41で制し、4大会連続7度目の優勝を飾った。派遣標準記録も突破し、20日の同100メートルに続いて世界切符をつかんだ。男子200メートル平泳ぎでは深沢大和(東急)、渡辺一平(トヨタ自動車)が、男子200メートル個人メドレーではパリ五輪銀メダルの松下知之と牧野航介(ともに東洋大)がそれぞれ代表入りした。

 今季の本命種目で世界切符をつかんだ。池江は持ち味の大きな泳ぎで横一線のレースを抜け出し、一度も呼吸せずタッチ。目標の25秒32に届かず複雑な表情を見せたが、4大会連続Vを飾り「悔しい7割、うれしい3割」と受け止めた。

 パリ五輪後は、拠点のオーストラリアで指導を受けるマイケル・ボール氏が中国指導者に転身し、環境が激変。メル・マーシャル新コーチの下で練習に励んだが「成果が見られずもどかしい」と葛藤を抱えていた。ただ、ふたを開けてみれば2種目で代表入り。結果が表れ「自信がなかっただけで、実力も戻ってきた。メルを信じてやるしかない」と前向きに捉え始めている。

 50メートルバタフライの白血病から復帰後ベスト(25秒33)は、自身の日本記録に0秒22まで迫っており、世界の表彰台に一番近い。「メダルのチャンスはある。意地、強みを出せたら結果は付いてくると思う」。今夏、世界の舞台で完全復活を目指す。