「オープン戦、阪神3-3オリックス」(22日、京セラドーム大阪) 無限の夢広がる阪神の新星の登場を休日のスタンドが歓迎した。「ピッチャー・工藤」のアナウンスに、割れんばかりの歓声がドーム球場に響いた。まだ実績ゼロ、育成から支配下登録された…
「オープン戦、阪神3-3オリックス」(22日、京セラドーム大阪)
無限の夢広がる阪神の新星の登場を休日のスタンドが歓迎した。「ピッチャー・工藤」のアナウンスに、割れんばかりの歓声がドーム球場に響いた。まだ実績ゼロ、育成から支配下登録されたばかりの新人だが、スター誕生を望むファンも期待せずにはいられない。阪神・工藤泰成投手(23)が最速158キロでまた無失点投球だ。
「力んでしまいました。今までやってきたテーマが力まないだったので、本当にまた再確認して練習から、しっかりやっていきたいと思います」
投球結果とは裏腹に試合後、工藤は反省の言葉を並べた。出番は八回に巡ってきた。1点を追う展開。広岡から続く中軸との対戦に「いい打順というのと、1点差で流れを渡しちゃいけないと」。安打と四球から2死一、三塁を背負った。ここで“ラオウ”こと杉本との対戦。最後は143キロのフォークで空振り三振に斬った。
オープン戦5戦連続無失点。2月から練習試合は2軍戦も含めて3試合、15日のカブス戦も含めて実戦9試合で0を重ねた。安藤投手コーチは「よく頑張ってくれている」と評し、23日の登板について「今のところないかな、連投は」と説明。すでに球団史上初の育成新人開幕1軍に当確ランプをともしている中で、防御率0・00でシーズンに入ることが決まった。
「本当にいい経験ができていますし、積み重ねで良くなっています」と工藤。リリーフの層を厚くする新星。V奪回に挑む新生阪神で、育成右腕が切り札になりそうだ。