「オープン戦、阪神3-3オリックス」(22日、京セラドーム大阪) 今年も勝負強さは健在だ。阪神・大山悠輔内野手(30)が、初回に2点適時二塁打を放つと、八回には同点の中前適時打と計3打点の活躍を見せてスタンドを沸かせた。これでオープン戦の…
「オープン戦、阪神3-3オリックス」(22日、京セラドーム大阪)
今年も勝負強さは健在だ。阪神・大山悠輔内野手(30)が、初回に2点適時二塁打を放つと、八回には同点の中前適時打と計3打点の活躍を見せてスタンドを沸かせた。これでオープン戦の得点圏打率は・714にまで上昇。開幕が迫る中、5番の躍動が何とも心強い。
重たい空気を振り払った。大山が1点を追う八回、2死一、二塁の好機で中前へ同点の適時打を放った。昨年リーグ2位の得点圏打率を誇る主砲が、さすがの勝負強さを発揮した。
「そこ(チャンスでの打撃)が仕事だと思いますし、あそこでゼロで終わるのではなく、打点を挙げることでチームももちろんそうですし、その前の2人の気持ちも変わってくると思うので、ああいうところでのカバーは大事かなと思います」
嫌な流れだった。八回、無死から1、2番が連打でチャンスメーク。ただ、3番の佐藤輝が初球を打ち上げ三飛。4番・森下も中飛に倒れ、走者をかえせずにいた。それでもカバーするのが大山の仕事。初球、151キロの直球をきれいにはじき返した。価値ある一打にも表情は変えず。その姿は貫禄たっぷりだった。
後輩を助けられる先輩でありたい。大山が3年目で4番を任された時、後ろには福留がいた。「その存在はすごくかっこいいなって思っていたので」。何度もベテランに救われた経験がある。それも踏まえ「自分(の年齢)を上から数えたら早くなるという中で、年下の選手も多い。今度はそういう役割をしないといけない」と強い自覚を持っている。
藤川監督の狙い通りでもあった。「そのあたりは打順の流れ。ランナーの多い場面で回ってくるようになってきている。相手にプレッシャーを与えられるような打線の流れを作っていければと思います」。後輩たちのカバーも求められる中で、走者をかえす重要な役割。経験豊富な主砲に指揮官の信頼は厚い。
初回は2死二、三塁の場面で、三塁線を破る2点適時二塁打を放った。これも初球を捉えた一打で「自分の中でしっかり準備っていうのは大事にしている。その準備がいい方向にいったと思う」と納得の打席内容。「これはシーズンでも続けていきたいですし大事にしたい」と語った。
持ち前の勝負強さで、全3打点をたたき出す大活躍で、オープン戦の得点圏打率は・714に。「場面場面でやるべきことは変わってくると思う。臨機応変にいろんなパターンを持ってやっていきたい」。今年は恐怖の5番として打線を支えていく。