「選抜高校野球・1回戦、浦和実3-0滋賀学園」(22日、甲子園球場) 浦和実(埼玉)の石戸颯汰投手(3年)が我流の変則投法で初出場初勝利を手にした。先発して9回6安打で昨秋近畿大会で名門・大阪桐蔭を倒した滋賀学園を完封。試合後も疲れの色は…
「選抜高校野球・1回戦、浦和実3-0滋賀学園」(22日、甲子園球場)
浦和実(埼玉)の石戸颯汰投手(3年)が我流の変則投法で初出場初勝利を手にした。先発して9回6安打で昨秋近畿大会で名門・大阪桐蔭を倒した滋賀学園を完封。試合後も疲れの色はなく、「率直にうれしいです」と真顔でひょうひょうと心境を口にした。
右足を高く上げ、左腕を後ろから担ぐように持ち上げて投げ下ろす独特なフォーム。「モデルはいない」と中学1年時に球威を求める中で独自の形を築いた。この日最速は130キロも90キロ台のスローカーブなどで幻惑し、聖地のスコアボードに9つの0を並べた。
マウンドを降りても不思議なオーラをまとう。女房役の野本大智捕手(3年)は「自由人です。おしゃべりで1人でずっとぶつぶつ言っている」と人柄を明かした。アニメやYouTube鑑賞が趣味でバーチャル世界のキャラクターが動画投稿などを行うVTuberに夢中。野球も趣味もオタク気質な左腕は初の聖地のマウンドにも「全く緊張はしませんでした」とケロリと笑った。
「もっともっと調子を上げていきたいです」と目標は8強入り。自慢の幻惑投法で聖地を沸かす。
◆石戸 颯汰(いしど・そうた)2008年2月27日生まれ、17歳。埼玉県草加市出身。177センチ、69キロ。投手。左投げ左打ち。小学1年時に草加リトルパンサーズで野球を始め、花栗中では軟式野球部に所属し、西武ライオンズジュニアユースに選出された。浦和実では1年秋からベンチ入り。最速132キロ。