<阪神3-3オリックス>◇22日◇京セラドーム大阪新5番が頼もしい! 阪神大山悠輔内野手(30)が全3打点を挙げる大活躍で、28日の敵地開幕広島戦へ全開をアピールした。オリックスとのオープン戦(京セラドーム大阪)で初回に一時逆転の2点タイム…
<阪神3-3オリックス>◇22日◇京セラドーム大阪
新5番が頼もしい! 阪神大山悠輔内野手(30)が全3打点を挙げる大活躍で、28日の敵地開幕広島戦へ全開をアピールした。オリックスとのオープン戦(京セラドーム大阪)で初回に一時逆転の2点タイムリーを放つと、8回にも同点適時打。打率を3割6分4厘に上げたばかりか、得点圏は7割1分4厘と驚異の勝負強さを発揮した。2本とも佐藤輝や森下が凡打したあとの快音。今季は3、4番が倒れても、大山先輩が塁上の走者をかっさらう。
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大山は二塁ベース上でクールにバッティング手袋を外した。ベンチは手を上げて背番号3をたたえる。それでも冷静さを貫き、大喜びすることはなかった。「打点を挙げることが自分の仕事だと思っています」。
初回に先発富田が紅林にソロを浴びて先制された。だがその裏、2死二、三塁。5番大山が逆転の適時二塁打を左翼線に運んだ。公式戦打率2割2分4厘と苦手にしていた九里のスライダーを完璧にとらえた姿は絶好調の証し。「ゼロで終わるのではなく、早めに追いつきたかった場面で結果が出たのはよかった」と胸を張った。1点ビハインドで迎えた8回2死一、二塁で5番手東松から同点の中前適時打。チームの全3打点を1人で稼いだ。
強い責任感を結果につなげている。初回は1死二塁から3番佐藤輝が四球を選んだが、4番森下が投ゴロに倒れたところを救った。8回も無死一、二塁と攻めながら、佐藤輝三飛、森下中飛と連続で凡退。中軸で無得点ならムードが悪くなるところで、大山先輩が走者をかえした。「自分が打つことで2人の気持ちも変わってくる。ああいうところでのカバーは大事かなと思います」。
昨季までは主に4番を任されたが、新たな今季の役割はその後を打つ5番。オープン戦打率は3割6分4厘と絶好調だが、得点圏では7打数5安打6打点、驚異の7割1分4厘にはね上がる。藤川監督も「ランナーの多い場面で回ってくるようになってきている。相手にプレッシャーを与えられる打線の流れさえ作っていければ」と新5番の勝負強さに絶大な信頼を置く。
大山も表情を引き締めた。「場面場面でやるべきことは変わってくると思うので、コンパクトにいく時もあれば大胆にいくところあるので、そこの状況をしっかり読みながら1年間やりたい」。3、4番の後輩コンビを支える5番の存在が頼もしさを増している。【山崎健太】