【ワールドカップ2026アジア最終予選】日本代表 2-0 バーレーン代表(3月20日/埼玉スタジアム2002)【実際の映像】久保建英が「鬼の3段プレス」 日本代表の強さ、そして競争の激しさを象徴するシーンだった。 3月20日に日本代表は、F…

【ワールドカップ2026アジア最終予選】日本代表 2-0 バーレーン代表(3月20日/埼玉スタジアム2002)

【実際の映像】久保建英が「鬼の3段プレス」

 日本代表の強さ、そして競争の激しさを象徴するシーンだった。

 3月20日に日本代表は、FIFAワールドカップ2026アジア最終予選(3次予選)第7節でバーレーン代表を2-0で撃破。8大会連続8回目のW杯出場を決めた。3試合を残して予選突破は日本史上最速で、開催国(アメリカ、メキシコ、カナダ)を除いて世界最速での2026W杯出場権獲得だ。

 前半はバーレーンに組織的な守備に苦しんだが、後半はMF久保建英が圧巻の活躍を見せる。66分に見事な回転パスでMF鎌田大地の先制点をアシストすると、さらに87分にはMF伊東純也と連携したショートコーナーから角度のないところからスーパーゴールを叩き込んだのだ。

 その久保が90+6分、決意のこもった守備を見せた。バーレーンのFKからのクロスをDF伊藤洋輝がヘディングでクリアすると、ボールが自陣左サイドにこぼれる。すると、中央付近にいた久保が一目散にダッシュする。相手が先に触ってボールを下げると、ここでも再び追いかける。そして最後は、敵陣のGKにまでプレスを仕掛け、相手にまったく隙を与えなかった。

 スコアは2-0で、残り時間はあと1分半ほど。それでも久保が仕掛けた“鬼の3段プレス”には、解説の柿谷曜一朗氏も「油断したらあかんってよく言いますけど、このメンバーを見てると何の心配もいらないですね」と感嘆していた。

 また、このシーンを見たファンたちも、SNSで「タケえぐい」「まだ走るか」「運動量えぐい」「体力やば」「タケこの時間帯でこのプレスはすごい」「全盛期のカンテ」「気持ちが最後まで伝わるプレス」「久保さんの後半ATのプレス感動だわ」「久保あの時間帯にあんだけプレスしてくれるのめちゃくちゃ助かるな」「久保や三笘というスーパープレーヤーでもあれだけプレスバックやディフェンスするのがクラブレベルでは日常」「久保のプレス最高、これは他の選手達への最高のメッセージ」などと反応していた。

 さらに試合後には同じく解説の中村憲剛氏が、「(与えられた出番で)活躍しないとスタメンで出してもらえない。プレスバックを怠ると出してもらえない。だから久保建英が95分、96分になってもあれだけ(プレス)にいくんですよ。これが今のチームの強さの秘訣だと思います」と語った。

 欧州のトップリーグに所属する選手が増えた現在の日本代表は、質・量ともに“史上最強”の呼び声に相応しい陣容だ。競争はどのポジションも熾烈で、久保にしても今最終予選は鎌田大地とプレータイムを分け合ってきた。この日を含めたここまでの7試合でスタメンは4試合で、昨年10月のサウジアラビア戦は88分からの出場、11月のインドネシア戦は出番なしだった。移動距離やコンディションなど様々な面が考慮されての起用法とはいえ、久保でさえもスタメンの座が確約されているわけではないのだ。

 久保が見せた“鬼の3段プレス”は、その事実を改めて浮き彫りにしたと言える。W杯に向けた日本代表のサバイバルは今後さらに本格化するはずで、まずは3月25日のサウジアラビア戦がその舞台となる。

(ABEMA de DAZN/サッカー日本代表)