高橋は昨季、開幕スタメンを飾った(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext 背番号「3」の登場を心待ちにする竜党は多いはずだ。 開幕まで1週間を切る中、中日・高橋周平の動向がなかなか聞こえてこない。ここまで一軍のオープン戦だけ…
高橋は昨季、開幕スタメンを飾った(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext
背番号「3」の登場を心待ちにする竜党は多いはずだ。
開幕まで1週間を切る中、中日・高橋周平の動向がなかなか聞こえてこない。ここまで一軍のオープン戦だけでなく、二軍の公式戦・教育リーグ含めて実戦出場は皆無。プロ14年目のシーズンは静かな形で幕を開けようとしている。
【動画】中日・高橋周平が節目の1000試合出場を達成したシーン
■昨オフはFA権を行使せず「残竜」
紆余曲折を経ながらも、高橋周は中日の話題の中心に居続けた。甲子園未出場ながら3球団競合のドラフト1位。逆方向へのプロ初アーチ。衝撃のグランドスラム。伸び悩みと有鈎骨骨折。2年連続ベストナイン&ゴールデン・グラブ賞。そして、昨季に見せた開幕ダッシュと無念の故障ーー。
ファンが感情を乗せられる出来事はいくつもあった。
国内FA権を取得した昨オフ、高橋周の周辺は騒がしくなった。地元球団の獲得調査報道も確認され、流出もやむなしと思われた。
それでも高橋周は「竜の背番号3」で居続けることを選んだ。「FA権を行使する成績ではなかった」ことを前提としつつ、「ドラゴンズも名古屋の街も大好き」だという理由を添えて。「優勝争いをしたい」思いも公言してくれた。
今季もこれまでと同様、高橋周とともに歩む日々が始まると確信していた。
■守備面の調整遅れが懸念点か
だが、3月下旬になっても高橋周の話題を聞くことはほとんどない。沖縄春季キャンプはここ数年と同様、二軍でじっくり調整。期間中に打球が右手人差し指に当たり、守備面の調整が遅れているとの報道があった。名古屋に戻ってからは残留組に入り、時折シート打撃の打席に立っている旨が明かされるも、それ以外の情報は聞こえてこない。
推察するに、まだ実戦に出られるほどの状態ではないのだろう。3月になっても雪が降るほどの寒波が襲った影響もあったかもしれない。今は実戦でのベンチ入り、出場機会を待つばかりだ。
チームは攻守の要・福永裕基の故障でスクランブル体制。かつて二塁を守った経験のある高橋周にお声がかかることは現状ないが、こういう時にこそ一軍に呼ばれて活躍する姿を見たい。内野の層を厚くする、精神的支柱を担ってもらうなど、動機はいくらでもあるはずだ。
長いペナントレースで必要になる時は必ずやってくる。背番号「3」が再び輝く瞬間を静かに待ちたい。
[文:尾張はじめ]
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