<大相撲春場所>◇13日目◇21日◇エディオンアリーナ大阪東十両2枚目の嘉陽(25=中村)が、無敗で前日12日目に十両優勝を決めていた草野に土をつけ、勝ち越しを決めた。立ち合いから押し込まれたが、土俵際で体勢を入れ替えて背後を取り、そのまま…

<大相撲春場所>◇13日目◇21日◇エディオンアリーナ大阪

東十両2枚目の嘉陽(25=中村)が、無敗で前日12日目に十両優勝を決めていた草野に土をつけ、勝ち越しを決めた。立ち合いから押し込まれたが、土俵際で体勢を入れ替えて背後を取り、そのまま送り出した。5連勝で8勝5敗とし、来場所の新入幕に前進した。

「いつも通り、立ち合いで当たって中に入って攻めようと思っていた。(背後を取ったのは)とっさに体が動いた。狙ってはいない。右を差されなくてよかった」と、冷静に取り切った一番を振り返った。ただ、初日から12連勝で注目の相手だけに「いつも以上に声援がすごかった。少しでも盛り上がったなら」と、場内を沸かせられたことに、胸を張った。

取組後は、支度部屋まで駆けつけた師匠の中村親方(元関脇嘉風)に「おめでとう」と祝福され、ハンバーガーのプレゼントを受け取った。大食漢で、この日の昼もチキン南蛮、そば、回鍋肉(ホイコーロー)、ご飯を食べて臨んだ。それでも取組後は「今はもう、おなかすいています」と、師匠からプレゼントされたハンバーガーを楽しみにしつつ「夜は焼き肉なので楽しみ」と、先の先を見据えていた。夜食は「夜10時以降は、食べないように心がけています。でも、心がけているだけです」と、実際には食べる日もあるという。

新入幕に向けては「あと2日ある。1番1番、準備して、春場所を終わりたい」と、意識しすぎないように心がけている。あと1勝すれば、昇進は濃厚という状況だが、これまでと同様に、自然体で臨む考えだ。