2025年WRC第3戦サファリ・ラリーケニア(グラベル)は、3月20日(木)にオープニングの2SSを走行し、ヒョンデのオィット・タナックが首位に立った。2.4秒差の総合2番手にはトヨタの勝田貴元、2.6秒差の総合3番手にはMスポーツ・フォー…

2025年WRC第3戦サファリ・ラリーケニア(グラベル)は、3月20日(木)にオープニングの2SSを走行し、ヒョンデのオィット・タナックが首位に立った。2.4秒差の総合2番手にはトヨタの勝田貴元、2.6秒差の総合3番手にはMスポーツ・フォードのグレゴワール・ミュンステールがつけている。

クルーは水曜日にシェイクダウンを行い、木曜日午後からケニヤッタ・インターナショナル・カンファレンスセンター前でセレモニアルスタートを実施。その後、ナイロビ郊外のカサラニに設けられたSS1「Super Special Kasarani(4.76km)」、サービスパークが置かれたナイバシャ近郊のSS2「Mzabibu 1(8.27km)」を走行する。

ハンコックで本格的なグラベルステージを初めて走るこの日、トップクルーの多くがソフト4本にハード1本、もしくはソフトタイヤ5本でサービスを後にした。

2台同時走行のSS1はトヨタのエルフィン・エバンスが、ティエリー・ヌービル(ヒョンデ)とカッレ・ロバンペラ(トヨタ)に1.5秒差のベスト。2.2秒差の4番手タイムにタナック。勝田は3.5秒差の8番手タイムでまとめた。

今回からのニューステージとなるSS2は、一部にマディな箇所はあるものの、コンディションはドライ。距離は8.27kmと短いが、路面には深くルーズグラベルが堆積している。非常に滑りやすいコンディションのなか、ベストを刻んだのはタナック。勝田はフィニッシュ直前でアウト側に道を外れ、あわやコース脇の小屋にヒットしそうになったものの、タナックから1.1秒差の2番手タイム。後方スタートのグレゴワール・ミュンステール(Mスポーツ・フォード)が、2.3秒差の3番手タイムをマークした。



3.7秒差の4番手タイムにロバンペラ、6.7秒差での5番手タイムにエバンス、7.7秒差の6番手タイムにサミ・パヤリと、トヨタ勢が続き、ステージ後半でマシントラブルに見舞われたヌービルは20.4秒差の11番手タイムに沈んだ。さらに、ヒョンデは期待のアドリアン・フルモーが、SS2へと向かうロードセクションで電気系トラブルによりストップ。デイリタイアを余儀なくされている。

この結果、初日の2SSを終えてタナックがトップ。「大きなトラブルがなく走れたよ。明日はトリッキーなうえに長くタフな1日になる。これで雨が降ったら、今日以上に色々なことが起こるはずだ」と、タナックは慎重に語った。

2.4秒差の総合2番手に勝田、2.6秒差の総合3番手にミュンステール、3.0秒差の総合4番手にロバンペラ、4.5秒差の総合5番手にエバンスと、5秒差以内にトップ5がひしめく展開。「トラブルの原因は分からない。明日の朝のサービスでなんとかしたいが、15分しかないんだ」と語るヌービルは、19.7秒差の総合8番手と、大きくポジションを下げている。



競技2日目はSS3〜SS10の8SS、SS走行距離は157.58km。オープニングのSS3は、日本時間3月21日の13時28分にスタートする。

WRCサファリ SS2後暫定結果
1. O.タナック(ヒョンデi20Nラリー1) 9:52.3
2. 勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1) +2.4
3. G.ミュンステール(フォード・プーマ・ラリー1) +2.6
4. K.ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +3.0
5. E.エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) +4.5
6. J.マカリアン(フォード・プーマ・ラリー1) +8.8
7. S.パヤリ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +9.8
8. T.ヌービル(ヒョンデi20Nラリー1) +19.7
9. K.カエタノビッチ(トヨタGRヤリス・ラリー2) +22.7
10. O.ソルベルグ(トヨタGRヤリス・ラリー2) +24.0