スピード感あふれる守備も持ち味のプロ2年目の辻本(C)産経新聞社 今季の勝負手が早くも崩れてしまったかもしれない。 中日は19日、福永裕基の「右膝内側側副靱帯損傷」を発表。前日行われたソフトバンク戦での守備中に右膝を痛め、検査結果が出た形だ…

スピード感あふれる守備も持ち味のプロ2年目の辻本(C)産経新聞社
今季の勝負手が早くも崩れてしまったかもしれない。
中日は19日、福永裕基の「右膝内側側副靱帯損傷」を発表。前日行われたソフトバンク戦での守備中に右膝を痛め、検査結果が出た形だ。一般的にこの怪我は競技復帰までに2〜3ヶ月を要すると言われ、交流戦が終わる頃までは不在を覚悟しなければならないだろう。
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福永は攻守の要として「3番・二塁」を担うことを期待されていた。背番号も「68」から「7」に変わり、まさに飛躍の1年になるはずだった。それだけに残念で、ファンの落胆具合も大きい。
ただ、1週間後の28日にはシーズンが始まってしまう。そこで今回は福永の穴を埋める「3番打者」「二塁手」の候補を探りたい。
■3番は細川一択か
まずは「3番打者」から。ここは細川成也一択だと考える。今季は6番構想が賛否を呼んでいたが、そんな悠長なことは言っていられない。
左の長距離砲で期待されたジェイソン・ボスラーが、上半身のコンディション不良で開幕に間に合わず。さらに福永も長期離脱となると、細川の打順を1つでも上に上げないと得点を挙げられない。
昨季は2年連続20本塁打をクリアし、OPSなどもリーグ5位以内に入ったことで、名実ともに竜の主砲となっている。盟友でもある福永の離脱に心を痛めているだろうが、ここは自らのバットでチーム内外の不安を吹き飛ばしてもらいたい。
その他の3番候補としては、オープン戦好調の上林誠知、小力のあるオルランド・カリステあたりか。前述のボスラーが早期復帰した場合も、選択肢に入ってくるだろう。
■二塁手は日替わり?
福永は昨季まで三塁を守っていたのもあり、打撃でプラスをもたらすタイプの二塁手とみられる。守備能力は及第点といったところだ。彼の代わりを完璧にこなす二塁手はいないので、まずは守備重視の起用となるのではないか。
そうなると、筆頭は山本泰寛か。実際に福永の離脱に伴い一軍合流したのは山本で、19日のソフトバンク戦では「2番・二塁」として先発出場。いきなり安打を放っている。内野をどこでも守るユーティリティーかつ守備職人。しぶとい打撃でも貢献が見込める。
同じユーティリティーの板山祐太郎もフィーチャーされそうだ。昨季はチーム2位の46試合で二塁を守り、わずか1失策。勝負強い打撃も魅力で、活躍次第ではレギュラー奪取もなくはない。
若手では辻本倫太郎、土田龍空、樋口正修が挙がる。攻守のスピード感が持ち味の辻本、一軍経験が豊富な土田、走り屋タイプの樋口と個性が異なる中、オープン戦での使われ方を見ると、辻本が頭ひとつ抜けているだろうか。
昨季100試合以上二塁を守った田中幹也が先日、左手の有鈎骨鈎摘出術を受けており、福永と同様に戦列復帰までしばらくかかりそう。しばらくは日替わりで起用していきながら、調子の良い者が出場機会を増やしていくと見る。
チームに起こった「一大事」は、ある意味チャンスでもある。この機会を逃さんと目の色を変えて臨む選手が1人でも多く現れてもらいたい。
[文:尾張はじめ]
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