選抜高校野球大会は第3日の20日、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で壱岐(長崎)―東洋大姫路(兵庫)の1回戦があり、離島の壱岐島から出場した21世紀枠の壱岐を応援しようと、多くの島民が一塁側アルプススタンドに駆けつけた。 九州北西部の…

多くの島民が駆けつけた壱岐のアルプススタンド=阪神甲子園球場で2025年3月20日、下河辺果歩撮影

 選抜高校野球大会は第3日の20日、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で壱岐(長崎)―東洋大姫路(兵庫)の1回戦があり、離島の壱岐島から出場した21世紀枠の壱岐を応援しようと、多くの島民が一塁側アルプススタンドに駆けつけた。

 九州北西部の玄界灘(げんかいなだ)に浮かぶ壱岐島は、人口約2万4000人で、南北約17キロ、東西約15キロの島だ。

 練習試合で島外に出るには多くの時間と費用がかかるが、困難を乗り越えて昨秋の九州大会では8強入りした。

 壱岐高の同窓会長・永田宗広さん(69)は「(地元から人が少なくなって)島が浮いたくらい」と島民の多くが甲子園に駆けつけたことを表現した。「『壱岐ってどこ?』といつも聞かれるが、これからは『甲子園に出た壱岐ぞ』と言える。生徒たちに感謝」と感慨深げだった。

 壱岐は一回に2点を先行。昨秋の明治神宮大会4強の東洋大姫路から先手を奪い、アルプススタンドは熱気に包まれた。【下河辺果歩】