プロ野球選手として活躍する夢を追う若者たちが、実戦経験を積み、アピールする場として作られた「ジャパンウィンターリーグ」(JWL)が3季目を終えた。昨年末に沖縄で約1カ月かけて行われたリーグ戦には14カ国・地域から143選手が参加。8カ国4…
プロ野球選手として活躍する夢を追う若者たちが、実戦経験を積み、アピールする場として作られた「ジャパンウィンターリーグ」(JWL)が3季目を終えた。昨年末に沖縄で約1カ月かけて行われたリーグ戦には14カ国・地域から143選手が参加。8カ国40球団超のスカウトが視察に訪れ、23人が契約を得るなど着実に成長を遂げている。
JWLは日本初のウィンターリーグとして2022年に誕生。1季目の参加は66人だったが、3季目はプロ野球の埼玉西武ライオンズ、東北楽天ゴールデンイーグルス、横浜DeNAベイスターズが選手を派遣し、中国から23歳以下代表を中心とする26人が参加するなど、2倍以上の規模となった。
米マイナーリーグ経験のある米国人の参加選手は、西武の春季キャンプに招待された。契約には至らなかったが、「スカウト先の質は上がっている」とJWLの鷲崎一誠代表はいう。プロ野球の楽天、広島東洋カープに在籍した内間拓馬投手(26)も参加。広島では主に2軍で中継ぎだったが、JWLで先発投手の経験を積み、「成功体験を得られた」。北米の独立リーグのチームと契約した。
巨人などでプレーし、現在、JWLでゼネラルマネジャーを務める大野倫さんは「埋もれてきた選手を試合にしっかり出すことで、色々な人たちに見てもらえる。たとえ契約を勝ち取れなくても、その選手にとっては区切りをつける場所になる」とリーグの意義を説く。
鷲崎代表は今夏に沖縄でサマーリーグを開催する計画を進めているという。球団幹部らが移籍情報を話し合う大リーグの「ウィンターミーティング」のような場を沖縄に作る構想も明かした。(野村周平)