背番号は、選手にとって最もアイコニックなシグネチャーだ。永久欠番を与えられれば、その功績は生涯本拠地に掲げられる。また、河村…
背番号は、選手にとって最もアイコニックなシグネチャーだ。永久欠番を与えられれば、その功績は生涯本拠地に掲げられる。また、河村勇輝(メンフィス・グリズリーズ)によると、敬愛するジャ・モラント(メンフィス・グリズリーズ)は自身の背番号にちなみ、「12(トゥエルブ)」がひとつのニックネームになっている。
150万人のフォロワーを持つ『Hoop Central』は、それぞれの背番号における現役ベストプレーヤーを1名ずつ選出。各背番号には、その数字を見ただけで特定の選手を想起させる番号もあるが、一方で数多くのプレーヤーが在籍するNBAでは一部の背番号に“被り”が発生しており、『Hoop Central』のコメント欄では異議を唱えるものも。
以下では、背番号を0から順に分割していきながら、各背番号のベストプレーヤーを確認していくと同時に、ファンの間で議論の的になっている『Hoop Central』が選出しなかったプレーヤーたちにも言及していきたい。
■00〜9
00:ベネディクト・マサリン(インディアナ・ペイサーズ)
0:ジェイソン・テイタム(ボストン・セルティックス)
1:ビクター・ウェンバンヤマ(サンアントニオ・スパーズ)
2:シェイ・ギルジャス・アレクサンダー(オクラホマシティ・サンダー)
3:アンソニー・デイビス(ダラス・マーベリックス)
4:エバン・モーブリー(クリーブランド・キャバリアーズ)
5:パオロ・バンケロ(オーランド・マジック)
6:ジェイリン・ウィリアムズ(オクラホマシティ・サンダー)
7:ジェイレン・ブラウン(ボストン・セルティックス)
8:ジェイレン・ウィリアムズ(オクラホマシティ・サンダー)
9:RJ・バレット(トロント・ラプターズ)
1ケタ台の背番号は重複も多く、言及したらキリがない。しかし、昨シーズンの覇者であるボストン・セルティックスの二枚看板や、MVP候補に推されているシェイ・ギルジャス・アレクサンダーは、直近の功績や活躍を見ると納得のいく人も多いことだろう。
しかし、その他の背番号については、あまりにも議論の余地がありすぎるかもしれない。「00」には2021年シックスマン受賞者のジョーダン・クラークソン(ユタ・ジャズ)、「4」には安定感抜群のスコッティ・バーンズ(トロント・ラプターズ)がおり、「1」については「13」のイメージが強いジェームズ・ハーデン(ロサンゼルス・クリッパーズ)を差し置いても、デビン・ブッカー(フェニックス・サンズ)やラメロ・ボール(シャーロット・ホーネッツ)といった各球団のフランチャイズプレーヤーがいる。
この中で最もファンからの声が大きかったのは、背番号「5」だ。選出されたバンケロは、リーグでも最も完成された若手であり、今シーズンはこれまで25.1得点、7.2リバウンドとそれぞれのスタッツでキャリアハイを更新。直近の10試合では3試合で40点ゲームを達成しており、若きマジックの中核であることや、リーグの将来を担うのは明らかだ。
しかし、同じ背番号を背負うアンソニー・エドワーズ(ミネソタ・ティンバーウルブス)も、自他共に認めるスーパースターだ。低迷の続いた球団を実力とエナジーで押し上げ、昨年はカンファレンスファイナルに進出。個人としても、オールスター選手3回、オールNBAセカンドチーム選出1回、そして今シーズンはキャリアハイの平均27.6得点、スリーポイント成功率40.0パーセントで、バンケロのスタッツを上回っている。
その他では、着用選手がリーグ最多の28選手も存在する「8」にも焦点が当てられ、ザック・ラビーン(サクラメント・キングス)に軍配が挙がるという声も少なくなかった。
■10〜19
10:ジミー・バトラー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)
11:ジェイレン・ブランソン(ニューヨーク・ニックス)
12:ジャ・モラント(メンフィス・グリズリーズ)
13:ジャレン・ジャクソンJr.(アトランタ・ホークス)
14:タイラー・ヒーロー(マイアミ・ヒート)
15:ニコラ・ヨキッチ(デンバー・ナゲッツ)
16:ケイレブ・マーティン(ダラス・マーベリックス)
17:シェンドン・シャープ(ポートランド・トレイルブレイザーズ)
18:キーショーン・ジョージ(ワシントン・ウィザーズ)
19:ヤコブ・パートル(トロント・ラプターズ)
先程の一桁台のカテゴリーに比べれば、こちらは心中穏やかだ。モラント、ヒーロー、ヨキッチについては、おおよそ満場一致の見解となるはずで、「19」を背負うパートルも遅咲きのビッグマンとして、今シーズンは印象的な活躍を継続している。
背番号「10」のバトラーは未だに見慣れないという人も少なくないだろう。ここは、移籍にともない背番号を「10」に戻したデマー・デローザンの方が「10」のイメージを強く持てるはずだ。
また、「13」には河村の同僚であるジャクソンJr.が選出されたが、ビッグマンの先輩であるバム・アデバヨ(マイアミ・ヒート)の方が功績は大きい。3度のオールスター、5年連続のオールディフェンシブ選出、2つの五輪金メダルと、その実績と実力には文句のつけようがなく、マイアミの新たな大黒柱は未だリーグ最高のビッグマンの1人だ。
そして、最も声が多かったのは「11」だ。ファンたちはブランソンを過小評価しているわけではないものの、背番号別の“ベスト”を選ぶのであれば、カイリー・アービング(ダラス・マーベリックス)を推薦するものが多く見受けられた。
■20〜29
20:アレックス・サー(ワシントン・ウィザーズ)
21:ジョエル・エンビード(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)
22:フランツ・ワグナー(オーランド・マジック)
23:レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)
24:ノーマン・パウエル(ロサンゼルス・クリッパーズ)
25:ミケル・ブリッジズ(ニューヨーク・ニックス)
26:ベン・シェパード(インディアナ・ペイサーズ)
27:ジャマール・マレー(デンバー・ナゲッツ)
28:八村塁(ロサンゼルス・レイカーズ)
29:クエントン・ジャクソン(インディアナ・ペイサーズ)
20番台もアイコニックな背番号が多い。とりわけ、バスケットボールを象徴する「23」は、現代の王様であるレブロンが責任を持って背負ってくれている。
「21」はMVPや得点王受賞歴のあるエンビードで異論なし。また、八村も成長著しいアルペラン・シェングン(ヒューストン・ロケッツ)を押さえて「28」の顔に選ばれた。
一方、「27」にはマレーが選出されたが、ここは4度の最優秀守備選手賞受賞者であるルディ・ゴベア(ミネソタ・ティンバーウルブス)も有力候補と言える。
なお、以降の背番号はより着用選手も少なくなるため割愛となるが、「30」はステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)、「34」はヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)、「35」はケビン・デュラント(フェニックス・サンズ)、「45」はドノバン・ミッチェル(クリーブランド・キャバリアーズ)、「77」はルカ・ドンチッチ(ロサンゼルス・レイカーズ)が順当に選出されている。