(19日、第97回選抜高校野球大会1回戦 敦賀気比15―0滋賀短大付) 1番打者として、塁に出たらすぐ走ると決めていた…
(19日、第97回選抜高校野球大会1回戦 敦賀気比15―0滋賀短大付)
1番打者として、塁に出たらすぐ走ると決めていた。
一回、死球を受けた直後にもかかわらず、敦賀気比の1番打者・岡部飛雄馬は初球でスタートし二盗に成功。これが先制点の足場になった。
「(次打者の)カウントが悪くなる前に動いた方がいい。だから、初球と決めていた」
昨秋は公式戦11試合で11盗塁。今大会に出場している選手の中で最多だ。俊足の主将が出て中軸でかえすのが、得意のパターン。立ち上がりの攻撃から、チームは甲子園で地に足を着けて戦った。
冬場は、投手を置いた状態でスタートダッシュを繰り返す練習で技術を磨いた。抽選会後は、相手投手陣の映像を何度も見て分析した。この日決めた3盗塁は、足が速いことだけが理由じゃない。
名前の由来は野球漫画「巨人の星」の主人公・星飛雄馬。名前が同じだから投手にも興味はあった。諦めたのは身長165センチと小柄だから。今では打線に欠かせない「小さな巨人」だ。
5年連続の選抜も、初戦突破は2016年以来9年ぶり。「まず一つ勝てたことがうれしい」と笑った。(松沢憲司)
▼低反発バット導入以降、最多15得点 敦賀気比の15得点は、昨春の低反発バット導入以降の甲子園大会での1試合最多得点。これまでの最多は昨夏、西日本短大付(福岡)が2回戦の菰野(三重)戦で挙げた13得点。