日本サッカー協会（ＪＦＡ）の審判委員会は１８日、都内で今季のファウル基準について説明した。開幕前に野々村芳和チェアマンがアクチュアルプレーイングタイム（ＡＰＴ）の増加を掲げ審判の判定基準について言及したが、扇谷健司委員長は「アクチュアルプ…

　日本サッカー協会（ＪＦＡ）の審判委員会は１８日、都内で今季のファウル基準について説明した。開幕前に野々村芳和チェアマンがアクチュアルプレーイングタイム（ＡＰＴ）の増加を掲げ審判の判定基準について言及したが、扇谷健司委員長は「アクチュアルプレーイングタイムを増やすために判定を変えたことは無い。競技基礎規則が変わったこともないし、時間を延ばすためにというのもない」と話した。

　今回の説明会では主にプレー中の接触における「コンタクトの強さと深さ」について言及された。佐藤隆治審判マネジャーは、「何か大きくルールが変わったことはない。去年までノーファウルだったものは（笛を）吹かない。去年ファウルで吹いていたものは今年も吹く。（ファウルか、そうでないかの）標準を上げようと。その微調整が難しい」と話し、「アクチュアルプレーイングタイムを増やすためにレフェリー側が恣意（しい）的に判定を変えることはしていない」と改めてＡＰＴ増加のためにファウルの基準が変わったことを否定した。

　説明会では、今回の議題の焦点になるような実際の映像も複数提示。判定の好例も紹介されたが、後にＶＡＲで覆るもその場ではファウルを取られなかった場面、ファウルにも関わらずファウルが取られなかった場面なども映された。佐藤マネジャーは「シンプルに吹く」、「これは現場で吹きたい」などと改善点を挙げた上で「今年は『（ファウルを）取らないよ』という空気が流れている中で警告も出さなくなったという誤解をされているようであれば、一切そんなことはない。懲戒罰の基準は去年までと一緒。ファウルの基準も変わらない」と話した。