■水戸のハイプレスを仙台はどう回避する?【3月16日 14時キックオフ 水戸 2ー2 仙台 ケーズデンキスタジアム水戸】…
■水戸のハイプレスを仙台はどう回避する?
【3月16日 14時キックオフ 水戸 2ー2 仙台 ケーズデンキスタジアム水戸】
予測できない試合が、J2は多い。とりわけ今シーズンの序盤戦は、結果が読みにくい試合ばかりと言っていい。
そんな“戦国J2”の第5節から、3月16日に開催された11位の水戸ホーリーホック対9位のベガルタ仙台の一戦を取り上げる。
水戸はここまで1勝2分1敗で、4得点4失点となっている。ただ、3失点はジュビロ磐田との開幕戦で喫したものだ。2節ではJ1昇格候補のモンテディオ山形を、1対0で下している。3節の愛媛FC戦と4節の大分トリニータ戦は引分けに終わったが、試合内容でははっきりと優位に立っていた。戦いぶりは悪くない。
4-4-2のシステムからハイプレスを仕掛け、ボール保持率、パス本数、チャンスクリエイトなどのデータで、リーグのトップ5入りしている(4節終了時点)。水戸のホームへ乗り込んだ仙台からすれば、相手のハイプレスをいかに引っ繰り返せるかが、この試合の大きなテーマだっただろう。
水戸のハイプレスを避けるために、仙台はDFラインから前線へボールを入れていった。ここで、2トップが存在感を発揮する。
ブラジル人FWエロンはフィジカルの強さを、FW荒木駿太はスピードを生かして、相手CBとの競り合いを制していく。20分には左サイドのスペースへのパスを、エロンが相手CBの前へ身体を入れて収め、中央へクロスを入れる。MF郷家友太に決定機を提供した。
この試合は4-4-2のミラーゲームで、マッチアップする選手にいかに勝ち切るかも大切になる。エロンと荒木の2トップが相手CBに対して優位性を発揮することで、前半の仙台は狙いとするサッカーをすることができていた。
■攻勢の仙台が連続失点でビハインドを背負い…
後半の仙台は風上に立ち、開始早々に決定機をつかむ。荒木が右サイドで縦パスを収め、そこからボールをつないでMF武田英寿が際どい一撃を浴びせた。エロンと荒木の存在が相手DFラインにプレッシャーを与え、DFラインと中盤の間にスペースが生まれる効果もあった。
ところが、先にスコアを動かしたのは仙台ではないのである。56分、水戸のゴールキックに対して前から規制をかけていく。センターサークル付近まで下がった水戸FW多田圭佑に、CB菅田真啓がついていく。パスカットできればショートカウンターへ持ち込めるが、多田にワンタッチでさばかれ、多田と2トップを組むFW渡邉新太に前を向いてボールを受けられてしまう。
菅田だけでなく右SB真瀬拓海も、前からハメようとして敵陣へ出ている。DFラインはCB井上詩音と左SB石尾陸登のふたりだけで、石尾が中へ絞った瞬間に右サイドのスペースへパスを通された。 ここへ、水戸の右SB飯田貴敬が出てきた。新加入の30歳に、ニア上へ豪快に蹴り込まれたのだった。
水戸のプレス回避を実現した連動性、さらには飯田のフィニッシュが見事だったのは間違いない。しかし、相手のゴールキックに対して前からチャレンジし、引っ繰り返されてしまった。仙台にとっては悔しい失点である。
0対1となってから4分後、仙台は2失点目を喫する。敵陣左サイドからのロングスローを跳ね返され、水戸の渡邉にフリーで持ち出される。カウンターを発動された。ボールをさばいた渡邉にゴール前へ走り込まれ、ヘディングシュートを決められた。
これもまた、水戸のカウンターをほめるべき場面である。しかし、前半の攻勢から一転して、仙台は2点のビハインドを背負うことになったのだった。