◆2014年ブラジル大会 歴代最強。そんな呼び声が高かったのが、2014年ブラジルW杯を目指したザック・ジャパンだった。ACミランを率いてセリエAの優勝経験を持つザッケローニ監督のもと、MF香川真司(マンチェスターU)、DF長友佑都(インテ…
◆2014年ブラジル大会
歴代最強。そんな呼び声が高かったのが、2014年ブラジルW杯を目指したザック・ジャパンだった。ACミランを率いてセリエAの優勝経験を持つザッケローニ監督のもと、MF香川真司(マンチェスターU)、DF長友佑都(インテル)、そしてMF本田圭佑(最終予選後にCSKAモスクワからACミランに移籍)らビッグクラブでプレーする選手たちがチームの顔だった。最終予選では攻撃的なスタイルを貫いて勝ち抜いた。
初戦のオマーンに3―0、第2戦のヨルダン戦は本田のハットトリックもあり6―0と圧勝。さらにアウェーのオーストラリア戦も1―1と引き分け、初戦から5戦は4勝1分けと好スタートを切った。6戦目のアウェー・ヨルダン戦では1―2で敗れて停滞感も漂ったが、それを断ち切ったのはエースの左足だった。第7戦・ホームで迎えたオーストラリア戦。後半に失点して追い詰められたが、試合終了間際のPKを本田が決め、1―1の引き分け。5大会連続のW杯出場を決めた。その後、本田は「優勝するつもりでいく」とW杯の頂点を見据えた。
しかし、迎えたW杯では1分け2敗で1次リーグ敗退。本田が語った「非常に惨めですけど、これが現実…」という言葉が、当時まで大きかった世界との差を物語っていた。