18日に開幕する第97回選抜高校野球大会は、スタンドを盛り上げる高校生にとっても晴れ舞台となる。東海地区代表の常葉大菊川(静岡)の応援リーダーは全員が女性だ。黒の学ランをまとい、息の合ったパフォーマンスと掛け声でアルプスをけん引する…

18日に開幕する第97回選抜高校野球大会は、スタンドを盛り上げる高校生にとっても晴れ舞台となる。東海地区代表の常葉大菊川(静岡)の応援リーダーは全員が女性だ。黒の学ランをまとい、息の合ったパフォーマンスと掛け声でアルプスをけん引する。
十数年前から
学校は1972年に女子高として創立された歴史を持ち、2024年度も女子630人に対して男子332人と女子生徒の比率が高い。応援団は十数年前は男子生徒が多かったが、徐々に女子が増加したという。前回センバツに出場した23年には、団員12人のうち男子は1人だった。24年度はついに、男子団員がゼロになった。
募集はもちろん男女不問だ。「元気な人を募ったら、全員が女性だった」と顧問の見城進哉教諭(45)は話す。野球が好きで加わる人もいるが、入団動機で圧倒的に多いのは「新入生歓迎会で、先輩たちの演舞を見たこと」。指先までしっかり気を配った所作と、はつらつとした雰囲気が魅力だという。
「ボンバイエ」で勝利を後押し
現在は18人の団員が所属する。「女性ばかりというのは意識しない。しっかり気持ちを乗せて、選手の心に届くよう声を出す」と、団長の藪下莉緒さん(2年)は22日の聖光学院(福島)との初戦を見据える。
今年は加藤伸司校長のリクエストで、「ボンバイエ」の連呼で知られるプロレスラー、アントニオ猪木さんの入場テーマ曲を使った応援も取り入れる。藪下さんは「私たちらしい『ボンバイエ』を響かせる」と張り切っている。【藤倉聡子】