日本代表のMF鎌田大地(クリスタル・パレス)が、日本代表への想いを語った。 17日、日本代表は2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選に向けて活動を開始した。 鎌田は初日のトレーニングから合流。今シーズンからクリスタル・パレスへ…

日本代表のMF鎌田大地(クリスタル・パレス)が、日本代表への想いを語った。

17日、日本代表は2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選に向けて活動を開始した。

鎌田は初日のトレーニングから合流。今シーズンからクリスタル・パレスへと移籍しプレミアリーグに挑戦。ここまで24試合に出場するも、ゴールやアシストはない状況だ。

途中出場も増え、最後の先発は5試合前。一方で、チームも結果を残している状況となっている。

鎌田はクラブでの現状について「基本的にチームの状態が最近は良くて、チームが凄く勝っていて、選手を変える必要がないことが1つあります」とコメント。「最初はボールを繋いでというやり方をやっていましたが、それでは勝てず。ロングボールを使うようになったのと、あとはセットプレーを凄く大事にしているチームで、ロングスローやセットプレーの得点もプレミアで一番多いチームなので、自分がやりたいようなサッカーにはなっていないです」と、チームの戦い方の変化が影響しているとした。

ただ「自分自身も今のサッカーは他の選手の方が優れているなと感じるので、難しい時期だなと思っていますが、色々と良い経験になっている部分もあるし、良くなっている部分というのもあると思います。しっかり頑張っていければと思います」と、ここから巻き返して行きたいと意気込んだ。

フランクフルトでも最初は苦しんだ鎌田だが、その後はチームをヨーロッパリーグ(EL)の優勝に導く活躍を見せ、ラツィオでも苦戦が続いたが、最後はポジションを確保した。

現在も新たな国で苦しい状況ではあるが「毎シーズン、シーズン開幕前に思い描いていたようになることはないですし、僕らの職業だけでなく、どの職業でもそうだと思いますが、いつチャンスが来るかも分からないですし、それが成功するかも分からないですけど、経験上は難しい時にしっかり自分を信じてやってきて、今のところまで来れているので、しっかりやり続けることが大事だと思います。その難しさも分かっていますが、しっかり続けていきたいです」と、自分を信じてやり続けていくことで乗り越えられると感じているという。

そんな中、日本代表は20日のバーレーン代表戦で勝利すれば8大会連続8度目のW杯出場が決定。史上最速での出場権獲得となる。

鎌田は「今の位置にいられるのは当然のことではなく、自分たちもW杯の最終予選は難しいものだと分かっているので、こういう位置にいられることは当たり前じゃないですが、しっかりと続けてきた努力だったり、ハードワークのおかげだと思います。しっかり次の試合でW杯出場を決められればと思います」とコメント。「自分たちがしっかりやるべきことをやることが大事なので、バーレーンがどうというよりも自分たちにフォーカスしてやっていきたいです」と、矢印を自分たちに向けて良いパフォーマンスを出したいとした。

カタールW杯の出場決定時にはチームにいなかった鎌田。「前回は居なかったので、この代表チームに居ることも当たり前じゃないし、ここに居られることに幸せを感じてやっていければと思います。大事な試合でもしっかりチームに貢献していければと思います」と、今の立場が安泰だという考えも持っていないという。

過去には自身の結果を求めていた鎌田だが、今はチームの結果を最優先するように変化。その理由については「前回のW杯明けから言っていますが、代表に対する気持ちが多少変わっていますし、年齢もある程度上の方になってきていて、チームのことも考えなければいけない年齢だと思います」とコメント。「上の人たちの代表に対する姿勢を見てきて、自分だけじゃなく、チームみんなで作り上げていくことが大事だと理解していますし、前回の最終予選は凄く苦労した部分もあるので、しっかり代表のためにということをみんなが思ってやれているのが今の代表の良さでもあります」と、経験からくる教訓を生かしているとした。

前回大会の自分については「前回は若さもあって、こういうところで自分の価値を上げるとか、自チームでもそう思っていました」と語る鎌田。「上の人たちの姿勢とかを見てきているので、そういう部分を見習わないといけないなと思ったので、今はそういう思考になっています」とコメント。具体的には「(長友)佑都君を見ていれば、今は試合に出られていないですけど、代表にいる価値はわかる選手ですし、W杯の時も(川島)永嗣さんがW杯への熱意を語っていたりということを見て、代表にいることは当たり前じゃないんだなと」とコメント。「ハセさん(長谷部誠)もよく言っていましたけど、こういうところでやれることは特別なことだし、自分たちも毎回来れば普通という感覚になってしまいますが、ここはみんなが目指すべき場所で、自分たちも目指した場所なので、当たり前に感じないことが大事です」と、現在はコーチとして代表に携わり、フランクフルトでは長年チームメイトとしてプレーした長谷部誠コーチからの言葉も変化に繋がったという。

そうした変化のある鎌田。最終予選の途中から代表に復帰すると、コンスタントに出番を得ており、シャドーで南野拓実(モナコ)とコンビを組むことや、途中からボランチでの起用もある状況だ。

「誰が出るかによっての組み合わせの部分も違っていると思います。僕じゃなくタケ(久保建英)が出ている時も機能していると思います。選手個人個人の良さを理解してできていると思います」と、シャドーの組み合わせについて言及。クリスタル・パレスでも同じポジションでプレーはしているが「パレスと代表はサッカーが違って、代表ではボールを保持できて攻撃もできているので、個人的にはやっていて楽しいですし、ウインガーが仕掛けられる選手が多いので僕みたいなタイプは恩恵を受けています」と、周りとの関係もあり良いプレーが出せているとした。

改めて決めたいW杯の出場。鎌田は「チームがとにかく勝つことが大事だと思っていますし、自分ができること、試合に出ているだけじゃなく、しっかり還元していくことが大事だと思います」とコメント。チームのために汗をかき、タフに戦う鎌田に注目だ。