◆大相撲 ▽春場所9日目(17日、エディオンアリーナ大阪) 西前頭4枚目・一山本(放駒)が初の結び、初の横綱戦で金星をつかんだ。立ち合いのもろ手を横綱・豊昇龍(立浪)にさばかれ、右上手を許しかけたが、すかさず左差し。圧力をかけて土俵際、逆転…
◆大相撲 ▽春場所9日目(17日、エディオンアリーナ大阪)
西前頭4枚目・一山本(放駒)が初の結び、初の横綱戦で金星をつかんだ。立ち合いのもろ手を横綱・豊昇龍(立浪)にさばかれ、右上手を許しかけたが、すかさず左差し。圧力をかけて土俵際、逆転を狙う掛け投げもこらえ、体を寄せてのすくい投げで、横綱を仰向けにした。支度部屋では集まった報道陣を前に「珍しく多い」と笑顔。「うれしい。不思議な感覚だった。自分の相撲で全部が終わるんだな」と、結びの一番の実感を語った。
北海道・岩内町出身で、中大卒業後は北海道・福島町役場に勤めていたが、角界入りの夢が諦めきれずに23歳で入門。初土俵から約8年をかけ、今場所は自己最高位まで番付を上げた。北海道出身の金星は1984年九州場所の保志(後の横綱・北勝海、現八角理事長)以来。「早く次の(北海道出身の)人が出てくれれば」と大鵬、北の湖、千代の富士ら大横綱を輩出した相撲王国復権をもくろむ。
普段から帰り支度の早い一山本。この日も手早く身支度を済ませ、18時10分前には支度部屋を後にした。