蝉川泰果が2月に肋骨3本を疲労骨折していた―。17日、兵庫県加東市での“イーグル基金”の寄付金贈呈式後に明かした。蝉川は昨年にPGAツアー(米ツアー)6試合にスポット出場して得たポイントにより、1月中旬から米下部コーンフェリーツアーに参戦…

蝉川泰果が2月に肋骨3本を疲労骨折していた―。17日、兵庫県加東市での“イーグル基金”の寄付金贈呈式後に明かした。
蝉川は昨年にPGAツアー(米ツアー)6試合にスポット出場して得たポイントにより、1月中旬から米下部コーンフェリーツアーに参戦。コロンビア開催の4戦目「アスタラ選手権」第1ラウンド(2月6日)を7ホールで棄権した。帰国後に検査を受けて、レントゲンやCTスキャンでは“問題なし”と診断されたが、痛みが引かないために複数の病院を訪れた末、兵庫医科大学病院でのMRIにより、先週になってようやく骨折が判明したという。
患部は左背中側の肋骨3本。「コロンビアで(開幕前の)プロアマ戦から痛みがあって、初日は朝、靴下を履くのもつらかった」と言う。国内有数のハードヒッターが今年最初の実戦となった1月のバハマ開催の2試合で、硬い地面のコースにあって強風に対応する低弾道ショットを何度も打ち込んだこと、4戦目のコロンビアのコースが標高1600m前後にあり「着いた瞬間、頭痛がした」という“未知の環境”に身を置いたことなどにより、疲労が想像以上に蓄積された可能性がある。
「痛みはまだあります」と現在、ショット練習はもちろん、トレーニングも控えている状態。当初はコーンフェリーツアー4試合後のリシャッフルをクリアして、同ツアーに継続参戦し、年間ポイントランクで来季のPGAツアーカード取得という考えもあったが、その選択肢を断念。今季は「日本で賞金王をとることに集中したい」と“方針転換”した。
実戦復帰のめどは「まだ全然わかりません」と言い、4月10日からの国内ツアー開幕戦「東建ホームメイトカップ」(三重・東建多度CC名古屋)、2戦目「前澤杯 MAEZAWA CUP」(4月24―27日/千葉・MZ GOLF CLUB)などの出場は極めて厳しい状況にある。「痛み、診察を見ながらになりますが、試合で調整していくという考えもありますし…」。自分の体と相談しながら、復帰のタイミングを探っていく。(兵庫県加東市/加藤裕一)