2年連続日本一を目指すDeNAで楽しみな若手が一軍に昇格しました。それが高卒2年目の武田 陸玖投手(山形中央)です。二刀…

2年連続日本一を目指すDeNAで楽しみな若手が一軍に昇格しました。それが高卒2年目の武田 陸玖投手(山形中央)です。二刀流として育成されており、3月11日の広島戦では打者として、12日の広島戦では投手として起用されました。DeNAには期待の若手選手が多くいますが、ここまで順調に成長できているのではないでしょうか。そんな武田選手の高校時代を振り返ればと思います。

 大きく評価が上がった高校日本代表候補合宿

 武田選手を知ったのは22年秋。当時2年生だった武田選手は秋季東北大会の専大北上戦では本塁打を打って、投げても140キロ台の速球を投げ、1失点完投勝利を挙げた二刀流として気になる存在でした。いつか現場で見られればと願っておりました。

 その機会は23年4月の高校日本代表候補合宿で訪れました。センバツ未出場ながら、東北地区の高野連の推薦を受けて、高校日本代表候補に選出された武田選手は非凡なパフォーマンスを見せます。

 投げては140キロ前半の速球、打者としても紅白戦でしぶとく安打を放ち、フリー打撃でもインサイドアウトのスイング軌道でライナー性の打球を連発していました。合宿が終了し、当時の高校日本代表の馬淵史郎監督は絶賛していました。

「収穫は武田です。天才ですね。何がいいといえば、バッティングでは、綺麗にバットが出ていて、的確にボールを捉えることができているんです。投手としてもかなりキレのあるストレートを投げます。彼には一塁しかやっていないということで、外野をしっかりと練習するように伝えました」

 そして武田選手はこの合宿での経験を機に大きくレベルアップしました。夏の山形大会での投球を見ると、140キロ中盤の速球を投げ込み、打者としても準々決勝の鶴岡東戦で逆方向となるレフトへの本塁打を放ち、21打数11安打、1本塁打7打点の活躍。投手としても準々決勝から3試合連続で完投を見せました。決勝戦で敗れましたが、投打ともに成績を残し、ドラフト候補としてアピールしました。

 夏の活躍が評価され、高校日本代表に選出されると、直前合宿に参加した武田選手は春先よりも体がたくましくなった姿で戻ってきました。打撃、投球も力強くなった感じが見られました。武田選手は大会が進むごとに重要な場面で任されるようになり、打者としては4番に抜擢され、投手としてはリリーフ起用されることになりました。

 木製バットを使ったU-18ワールドカップでは11打数4安打、3打点の活躍。投手としては3試合で5.1回を投げ、無失点の快投。最速149キロまで球速を伸ばすことに成功しました。

 最終学年での成長を自信にプロ志望届を提出した武田投手はDeNAから3位指名を受け、プロ入りの夢を叶えました。

怪我を乗り越え、一軍のオープン戦デビュー!

U-18代表時の武田

ただ1年目は右肩烏口突起移行術などでリハビリの日々でした。二軍戦で起用されたのは9月から4試合出場にとどまりました。秋季練習ではしっかりと投打で実力を磨いて、オフに台湾のウインターリーグに参戦しました。投手としては4試合の登板で無失点。すべて中継ぎで4回を投げ奪った三振は8個とイニング数を大きく上回る好成績。打者としても打率.313(32-10)とバットコントロールの良さは健在で、今季に期待をもたせる内容を示しました。


 そして3月に一軍に合流し、11日の広島戦では6回表からライトの守備について、8回裏にプロ初打席を迎え、遊ゴロに終わり、最後まで守りました。そして12日の広島戦では8回表に登板し、最速144キロをマークしましたが、本塁打を打たれ、1回2失点と厳しいマウンドになりました。

 それでも切れのあるストレートは健在で、今後が楽しみな試合内容でした。今年の武田選手はまず二軍で打者としても投手としても1シーズン通して、怪我なく終えて、どれだけ高いパフォーマンスを維持できるかにかかっています。一軍での内容を見ると、リリーフでは150キロ以上を求めたい。打者では一軍レベルの投手でも難なく対応できるバットコントロールを見せて、打率を残せる打者になってほしいです。

 非常に難しいポジションではありますが、右肩上がりの成長を見せて、結果を残せば、起用の幅は広がると思います。

 12年に創設されたDeNAとしては球団初の二刀流選手として大成させたいところでしょう。この2年目は飛躍の兆しが見えるシーズンになることを期待したいです。