巨人・オコエ、ドジャース戦で途中出場して中前打 プロ10年目にいよいよ覚醒か。現役時代にヤクルト、阪神など4球団で捕手として活躍した野球評論家・野口寿浩氏が、15日のドジャース戦で安打を放った巨人・オコエ瑠偉外野手の打撃を分析した。 6回に…

巨人・オコエ、ドジャース戦で途中出場して中前打

 プロ10年目にいよいよ覚醒か。現役時代にヤクルト、阪神など4球団で捕手として活躍した野球評論家・野口寿浩氏が、15日のドジャース戦で安打を放った巨人・オコエ瑠偉外野手の打撃を分析した。

 6回に代走で途中出場。8回1死、この試合初めての打席を迎えたオコエは、タナー・スコット投手と対峙した。“大谷翔平キラー”として知られ、パドレスから今季ドジャースに加入した左腕である。初球は内角157キロ直球をファウル、2球目は外角直球を見逃して追い込まれた。迎えた3球目は内寄りの直球。これを中前にライナーではじき返した。

「あっ、と思いましたね。今までのオコエなら引っ張りにいっている球。それで引っかけて凡打になっていたのをセンターに打ち返しましたから。もしかしたら変わってきているのかもしれません」

 2015年ドラフト1位で楽天に入団も思うような成績を残せず、2022年12月の現役ドラフトで巨人に移籍。今季は勝負の巨人3年目となる。オープン戦は打率.471、OPS1.088と猛アピール。昨年世界一のドジャース戦は打線が5安打と沈黙する中、途中出場組では唯一の安打だった。

 ブルペンデーでブレイク・トライネン投手ら、そうそうたるメンバーが登板。「メジャーを代表する投手ばかりですから。1イニングごとに代わると、余計に打てない。あんな投手たちは日本にはいないですから。選手たちはいい経験になったと切り替えて、対日本人投手に向かうしかない」。そう野口氏が指摘したように攻略が難しい中で出た1本は、今後に向けて明るい材料になる。

 オコエについて「身体能力は高い選手。成長してレギュラーとして活躍できるかどうか」と注目する野口氏。節目のプロ10年目で“未完の大器”が花開くか、期待は高まる。(尾辻剛 / Go Otsuji)