3月15日、国立代々木競技場第一体育館で『第100回天皇杯 全日本バスケットボール選手権大会』決勝が行われ、琉球ゴールデンキ…
3月15日、国立代々木競技場第一体育館で『第100回天皇杯 全日本バスケットボール選手権大会』決勝が行われ、琉球ゴールデンキングスがアルバルク東京を60-49で下し初優勝。ベストファイブに選出された脇真大は試合終了後、「いや、僕?って思いましたけど、賞をもらえたのはうれしく思っています」と喜びを口にした。
ベンチスタートだった脇は、第1クォーター残り3分に小野寺祥太との交代でコートイン。左ウィングからのドライブで放った最初の2ポイントショットを沈めると、その後も果敢にペイントへアタック。ディフェンス面でも奮闘し、14分9秒のプレータイムで5得点1リバウンド1アシストと、大激戦のなか勝利への道筋を懸命につないだ。
7日から9日に行われたEASLファイナルフォーでは壁に直面し、“マインドセットのスキルが足りない”と指揮官からも発破をかけられていた有望株。この日は持ち前のスピード溢れるプレーを見せ、果敢にアタックする姿勢が光った。
「自分がどうしたらいいかわからなかった時期もあった」という脇は、優勝の喜びを口にしつつ、「ずっと桶さん(桶谷大ヘッドコーチ)からもアグレッシブにやれと言われていたので、僕がいつもやっているプレーをしっかりやってくれれば大丈夫と言ってくれていたので。この天皇杯で僕も気持ちを作ってきたので、勝利につながってよかったです」と、安堵のコメント。
大学時代に世代屈指のスター選手として大舞台を経験してきた脇にとっても、さすがに1万9人の観衆が詰めかけた天皇杯決勝では「アップしていてちょっと緊張するなというのもあった」ようだが、「いつも通り僕のプレーをやるだけと思っていましたし、勝った時のことを常に考えていたので。こうやって勝利した後のことを考えれば、僕もプレーに入りやすいなと思ったので、そういうところを作ってきました」と、課題のひとつであった“試合への入り方”を振り返った。
3年連続で決勝進出していた琉球にとっては悲願の初優勝。ルーキーシーズンにまず1冠を手にした脇は、今後へ向けて「レギュラーシーズン優勝して、(チャンピオンシップの)ホーム開催権もとって、しっかりチャンピオンシップを優勝できるチームだと思っているので、そこまでにしっかりとチームケミストリーだったりを鍛えなきゃいけないというのがこの天皇杯でわかりましたし、その前のEASLでも、負けが続いていったらチームが悪くなるというのもわかったので。どれだけ負けてもポジティブな声だったり、一つ勝てばこうやって流れに乗れると思うので、そこはまたしっかりチーム全員で一つになってやっていきたい」と意気込んだ。
B1リーグ戦にEASL、天皇杯決勝と過密日程を過ごしてきた琉球の次戦は、19日(水)のB1第25節・京都ハンナリーズ戦。EASL含め3連敗中だったB1西地区首位にとっては、大きな大きな今シーズン初タイトルとなった。