今週の日曜日は、中京競馬場で金鯱賞(GII)が行われます。 ここ10年の金鯱賞は15年と16年は有馬記念(GI)のステップレースとして組まれ、17年からは大阪杯(GI)の前哨戦として位置づけられています。大舞台での活躍を目指す実績馬の出…

 今週の日曜日は、中京競馬場で金鯱賞(GII)が行われます。

 ここ10年の金鯱賞は15年と16年は有馬記念(GI)のステップレースとして組まれ、17年からは大阪杯(GI)の前哨戦として位置づけられています。大舞台での活躍を目指す実績馬の出走も目立ちますし、非常にレベルの高い重賞として認知されている方も多いのではないでしょうか。

 そんな金鯱賞の過去10年の勝ち馬を見ると、7頭がGII以上で連対した実績を持っていました。過去10年の金鯱賞はすべてGIIに格付けされていますので、同格かそれ以上のレースで連対できるほどの実力を備えていることが重要になってくるのかもしれません。

 例外は23年プログノーシスと22年ジャックドール。前者はGIIIで3着に入った実績があり、後者は前走でオープン特別を勝利していました。また、この2頭はどちらも前走で金鯱賞と同じ左回りの芝2000mに出走。GIIでの連対実績がなかった場合でも、重賞やオープン特別での好走実績に加え、前走で金鯱賞と同じような条件に使われている馬には注意が必要になりそうです。

 はたしてAIはどういった結論に至ったのか。早速ですが、AIに弾き出された注目馬をご紹介します。

◆条件好転で一変に期待

 今週の金鯱賞でAIが本命に抜擢したのは、上位人気が予想されるホウオウビスケッツでした。

 週初の本命候補3頭には挙がっていなかった本馬ですが、その予想が一転しホウオウビスケッツに高評価が与えられました。

 ホウオウビスケッツは23年のスプリングS(GII)や昨年の毎日王冠(GII)でそれぞれ連対しており、勝ち馬になれる資格は十分に有していると言えます。

 23年のスプリングSで2着後はクラシック戦線を歩んだものの皐月賞(GI)は17着、日本ダービー(GI)でも6着と結果を残せずに春シーズンを終えます。日本ダービーの後は中日新聞杯(GIII)に出走し12着と大敗。しかし、本来は毎日王冠で復帰予定が夏負けの影響で延期となった中での出走で参考外と言えます。

 雪辱を期して挑んだ昨シーズンは充実の一年となりました。特に昨夏は巴賞(OP)で久々に勝ち星を挙げ、続く函館記念(GIII)も勝利し重賞初制覇を達成。秋には毎日王冠で2着となり、一線級が揃った天皇賞(秋)(GI)でも3着と好走。能力の高さを十分に示す結果を残しています。

 さらなる飛躍が期待される今年は中山金杯(GIII)から始動。トップハンデでの出走となりましたが、これまでの実績から2番人気の支持を集めます。しかし、レースでは先行するも直線で粘りを欠き9着と人気を裏切る結果に。

 中山金杯ではトップハンデの59.5キロが想像以上の負担になったでしょうし、大外枠でロスのある競馬になったことなども敗因と言えそうです。様々な悪条件が重なった中での敗戦ですし、力負けと判断するのは早計ではないでしょうか。

 今回は天皇賞(秋)でも好走した左回りの芝2000mですし、前走から2.5キロ減となる57キロで出走できるのもプラス材料になりそうです。枠順も2枠2番と内目の枠を引けていますし、ここは自身の力を出し切れる条件が揃った印象です。

 最終追い切りでは切れのある動きを見せていますし、反撃態勢は整っていそうです。条件や状態面に不安は感じられませんし、前走のうっ憤を晴らすような走りに期待したいところです。