ウィンダム・クラークはPGAツアーで2023年「全米オープン」を含む3勝を挙げているが、「ザ・プレーヤーズ選手権」ではまだ優勝を果たしていない。2024年大会では日曜日の終盤に16番と17番でバーディを奪い、2位フィニッシュと優勝に手が届…

ウィンダム・クラークはPGAツアーで2023年「全米オープン」を含む3勝を挙げているが、「ザ・プレーヤーズ選手権」ではまだ優勝を果たしていない。
2024年大会では日曜日の終盤に16番と17番でバーディを奪い、2位フィニッシュと優勝に手が届きそうになったが、スコッティ・シェフラーを捉えることはなかった。それでもクラークは今年、TPCソーグラスで再び優勝を目指すことになる。
大会前の水曜日に、我々はクラークとギアについて話をする中で、25年のクラブセッティングを拝見した。
クラークについては、有能なギアのテスターであることを知っておくべきだろう。毎週、様々なクラブとシャフトのテストを行い、自分にフィットしたものを見つけ出している。PGAツアーの大会を前にした水曜日となると、14本から多い時には20本以上のクラブをバッグに入れている。
しかし、この水曜日、クラークはバッグに15本しかクラブを入れていなかった。7番ウッドと3番アイアンを持ち歩き、コースコンディションやその日のゲームプランに応じてそのどちらかを選択すると説明した。ただし、これについては後ほど。
以下は、クラークが自身のギアについて明らかにした興味深い5つのポイントである。
1、タイガー・ウッズの模倣

通常、ゴルフプライドのグリップは、ブランドのロゴがアドレスで選手の方へ上を向くように装着されている。クラークはロゴの向きを180度変えており、シャフトの下へ来るようにしているため、アドレスでロゴが視界に入らないようになっている。
クラークが言うには、2001年と13年「ザ・プレーヤーズ」王者であるタイガー・ウッズからヒントを得たとのことである。
「(グリップは)下へ向けているんだ。主な理由は、変にアライメントがずれて、フェースの向きに問題が起こるのが嫌なところだね。こっち向きにしてあると、完璧に丸くなるから、何か特定の握り方を強いられることがなくなるんだ。それに、見た目も気に入っている。タイガーも良くやっていたと思う。僕の世代の多くの人たちは、タイガーの真似をしていたから、僕もそうしているんだ」
2、「Qi35」7番ウッド 「T200」3番アイアン

2025年のPGAツアーにおいては、7番ウッドやゲームインプルーブメント系のロングアイアンといったクラブは当たり前となったが、クラークもこの点においては例外ではない。毎週、この両方のクラブを持ち歩き、実戦の中で戦術に応じて決断を下している。
「これ(7番ウッド)は新入りだね。これはテーラーメイド「Qi35」の7番ウッドなんだ。僕は大会により、パー5で2オンを狙うかなど、何が必要かに応じて3番アイアン(タイトリスト「T200」)と7番ウッドを使い分けているんだ。ティショットが重要なゴルフコースであれば、3番アイアンを使うね」と説明した。
3、「T100」アイアンとの複合セットを使う理由

クラークは長年にわたり、ブレードに似たアイアンでありながら、外周に重量を配分することでわずかに寛容性が高められたタイトリスト「620 CB」(キャビティバック)を愛用してきた。しかしながら、1年前にクラークはタングステンの重量配置により寛容性が高められた「T100」モデルに鞍替えした。
「長いことCBを使ってきたけど、少しスピン量を落としつつ、少し飛距離を伸ばすため、T100に替えたんだ。その上で4番と3番はどちらもT200にした。これらにより、超高い弾道が打てるようになったのだけど、ロングアイアンですごく高く打てるのはかなりの利点だからね。タイトリストはこの両方のクラブで素晴らしい仕事をしたね。これらは時折、ほとんど飛び過ぎることもあるけれど、そこが気に入っているんだ。ライン出しで飛距離を落とすのは簡単だからね。高く打つのは難しいんだよ」
4、番手表記がユニークなカスタムウェッジ

ウェッジのソールにロフトの数字を表記する代わりに、それぞれのクラブに関連した文字を用いている。例えば、「S」はサンドウェッジ、「L」はロブウェッジという具合に。また、クラークはターフに深く入りすぎないバウンスとグラインドを使用し、自身の求めるターフの抜けを実現している。
「僕は『SM10』を使っているんだ。(タイトリストが)クールな仕上げにしてくれてね。ロブ、サンド、ギャップ、そしてピッチングウェッジに対して、L、S、G、Pという表記にしてくれたんだよ。僕はアーロン・ディル スペシャルのAグラインドを使っていて、これはローバウンスなのだけれど、とても気に入っているんだ」
「ピッチングウェッジとギャップウェッジに関して、タイトリストは僕のためにこのグラインドをリリースしてくれたのだけど、これは地面に対して平らな座りになっていて、バックバウンスが大きいので、ターフの抜けが楽なんだ。よりハイバウンスながら、そうは見えないので、とても良い感じだね。これは僕がたまに作ってしまう大きなディボットを防いでくれる。そこが良いところだし、上げやすいんだ」
タイトリストは最近、クラークが使用する44度のFグラインドを一般向けにリリースしている。
5、お馴染みのパターに新搭載されたアライメント用Tライン

恐らく覚えていることと思うが、クラークはオデッセイ「ジェイルバードパター」を使用して2023年「全米オープン」を制覇したことで、PGAツアーにおける同パターの人気爆発に一役買った。
このところ、クラークはテストに熱中しており、毎週、様々な種類のサイトライン、バージョン違いのジェイルバード、さらにはいくつかの異なるヘッドモデルを試してきた。しかし、先週「アーノルド・パーマー招待」の後に、どうやらお気に入りのものを見つけたようだ。新しいジェイルバードに関する最新情報を提供しつつ、パターに関する物語全般について聞かせてくれた。
「リッキー・ファウラー、キーガン・ブラッドリー、そして僕が、このパターを有名にしたような感じだね。僕はこのところ、異なるジェイルバードを取っ替え引っ替え使っていて、別のパターを使うこともあって、ちょっと浮気をしていたのだけど、お気に入りのサイトラインを見つけたんだ」
「僕が思うに、これはL.A.B.パターのサイトラインに似ていて、フェースの方向と通常のアライメント補助がついているんだ。これはとてもスクエアに構えやすくて、とにかくフェースと狙っているラインを合わせ込むことができるように感じられるんだよ。これで状況が一変したね」と述べた。
(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)