J1のG大阪に新加入したFWデニス・ヒュメットが14日、大阪・吹田市内のグラウンドで非公開の練習後に取材に応じた。9日から練習に参加している新助っ人は「やっと来られて本当にうれしい。雰囲気もいいですし、チームメートも優しく接してくれている…

 J1のG大阪に新加入したFWデニス・ヒュメットが14日、大阪・吹田市内のグラウンドで非公開の練習後に取材に応じた。9日から練習に参加している新助っ人は「やっと来られて本当にうれしい。雰囲気もいいですし、チームメートも優しく接してくれている中で非常にいい感触を持って過ごせている」と充実感をにじませた。

 ビザの都合で本隊合流まで少し時間を要したものの、その期間はG大阪の試合を見るなどして準備は整えてきた。「自分なりに研究しながら(G大阪を)追っていた。試合が3~4週間できていない期間があったが、個人でこなせる練習は毎日こなせていた。いい想像ができている」と万全を強調する新戦力に、ダニエル・ポヤトス監督も「このチームになかった材料を持った選手が入ってくれた」と昨季はスウェーデン1部で3位タイの14ゴールを挙げたストライカーの加入を大歓迎。ヒュメットはこの日、Jリーグへの出場登録も完了した。指揮官は「時間が必要だけれども、自分たちには時間がない。しっかり調整をしてはめ込んでいきたい」と16日の横浜FM戦(日産ス)でのデビューの可能性も示唆した。

 背番号23を選んだ理由は「マイケルジョーダンが好きなので。いろんなアスリートに対して影響を与えた方。あとはベッカムもつけていた経緯もありますし」と「バスケットボールの神様」に、「神の右足」と称された両選手への敬意を込めた。

 これまで所属していたスウェーデン1部ユールゴーデンでは、3月中旬に行われるU―20日本代表スペイン遠征にも選出されたDF小杉啓太とチームメートだった。「僕の弟みたいな感じで接していた。しっかりとお世話したつもりなので、日本の文化だったりいろんな情報は今度は啓太からもらう番かな」とニッコリ。言葉も少し小杉から学んだと話し「ガンバリマス」、「アリガトウ」と滑らかな日本語を披露した。「難しいのは分かっているが、言葉も学んでいきたい」とコミュニケーションも積極的に図るつもりだ。

 189センチの体格を持つ大型FWは、落ち着いた表情で自らがサッカーに懸ける熱量を口にした。「自分のサッカーへの愛、情熱を見せていきたい。自分が愛しているものを職業に出来ることは素晴らしいこと。この愛を、サポーター、クラブに関わる人に還元できれば」。トルコでは世代別代表でもプレーしたこともある、点取り屋が“神様級”の活躍でチームの勢いをさらに加速させる。