NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25ディビジョン1 第11節(交流戦)2025年3月15日(土)14:00 ヤマハスタジアム (静岡県)静岡ブルーレヴズ vs 埼玉パナソニックワイルドナ…

NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25
ディビジョン1 第11節(交流戦)
2025年3月15日(土)14:00 ヤマハスタジアム (静岡県)
静岡ブルーレヴズ vs 埼玉パナソニックワイルドナイツ

埼玉パナソニックワイルドナイツ(D1 カンファレンスB)


埼玉パナソニックワイルドナイツの藤井大喜選手。料理が得意

埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下、埼玉WK)の藤井大喜が今季10試合中8試合にスタメン出場し、各国代表クラスのタレントがずらりとそろうチームの最前線でタスクを黙々と果たしている。今節のビジターゲーム、静岡ブルーレヴズ戦でも自慢のスクラムで勝利を手繰り寄せていく。

2020年に大東文化大学から加入。初スタメンは22年5月29日に行われた、リーグワン初年度のプレーオフトーナメント決勝・東京サントリーサンゴリアス戦だった。稲垣啓太、坂手淳史とともにフロントローで奮闘しリーグワン初代王座獲得に貢献した。だが過去2シーズンは決勝で敗れて優勝トロフィーを掲げることができていない。

「最初の決勝は緊張であまり覚えていない。でも、最初のシーズンで優勝してから2季連続で準優勝だったので王座奪還への思いは強い。チームの戦力はそろっているのでチーム全員が役割を全うすることが大切だと思う」

今季、レギュラーポジションを死守している藤井自身が課題としているのは、ゲームを通じての集中力。日ごろの練習でも坂手キャプテンや堀江翔太アンバサダーから助言を受けているという。「実績ある先輩からの声で、自分のマインドが変わってきて常にオンの状態でプレーできるようになっている」。

だが、そんな藤井が冷や汗をかいたことがある。第8節の横浜キヤノンイーグルス戦で前半32分までに2枚のイエローカードを受けて退場処分に。藤井が肩を落とす中で、坂手キャプテンらがチームを鼓舞し、数的不利の形勢からチームを逆転勝利に導いた。

「頭が真っ白になったが、坂手さんが『絶対に勝つから、見とけ』と言ってくれて、本当にありがたかったです。これからの試合で恩返しをしたい」

フィールド外での気分転換は、料理だという。夫婦共働きのため食事は分担して作っており、その時間がリフレッシュになっている。得意料理は季節野菜をじっくりと煮込んだシチューや手作りハンバーグ。価格高騰が問題となっている米は、岩手の実家の家族が試合観戦時に「どっさりと」持ってきてくれるそうだ。食の充実によって、藤井にはさらなるパワーが生まれている。

「家族やファンなど多くの人に支えられてプレーできている。一昨季、昨季と悔しい思いをさせてしまったので今季は必ず優勝して、みんなで喜びたい」。心優しきスクラム戦士は気迫のプレーで『大』きな『喜』びを届けていく。

(伊藤寿学)