2025年2月23日、水戸ホーリーホック対モンテディオ山形の試合がケーズデンキスタジアム水戸で行われた。試合は、1-0…

 2025年2月23日、水戸ホーリーホック対モンテディオ山形の試合がケーズデンキスタジアム水戸で行われた。試合は、1-0で水戸が勝利する。水戸のフォーメーションは「4-4-2」で中盤はボックス型。山形のそれは「4-3-3」で中盤が三角形を形成していた。

■CKで2人が「ボールウオッチャー」に

 試合を詳細に分析するために、試合のダイジェストにしたがって、話を進めていく。読者の皆さんは記事前半(1)の3ページ目、もしくは、以下のDAZN公式ハイライトを見て、プレーを確認してほしい。https://www.youtube.com/watch?v=_-j2nU8tQdk

 では、試合を解説していこう。

【4分の水戸のコーナーキック(CK)の場面】

 山形はゾーンで守っている。水戸のキックもヘディングも申し分がない。しかし、ゾーンで守っているのならば、山形の選手は自分のエリアに入ってきたら相手と競らなけれならない。山形の右サイドバック(以降SB)野嶽寛也もボランチの中村亮太朗もボールウォッチャーになっている。ウイングの國分伸太郎が頭でクリアして失点を防いだ。
 水戸MF津久井匠海は、背後から走ってきて点で合わせてヘディングしたわけではなく、その場でジャンプしているので、山形はゾーンで守っているにしてはお粗末な守備だった。

■手を打つべき「間延びした」システム

【27分の水戸の先制点の場面】

 右サイドから津久井が飯田とのワン・ツーでペナルティエリアに入ってきて、そのまま抜け出してシュートを決める。まず、左SB山田拓巳は、裏に来るだろうと予測をした走りをしている。しかし、春の芝生のためにワン・ツーのボールが予測したよりも転がらなかったので、足の運びがうまくいかなかったように見える。山田にとっては、アンラッキーだった。
 問題は、センターバック(以降CB)の安部崇士のサポートが遅いことである。左のゴールエリアの角あたりにポジショニングしておきたいところだ。あと2歩ズレて移動しているだけで、失点は防げた。なおかつ、安倍の背後に水戸の選手が1人しかおらず、山形3対水戸1の数的優位なのだから、マークを外して津久井の前に行かなければならない。ここの最終ラインを見てもらってもわかるのだが、ラインが低すぎるように見える。

 山形のラインが深くなった理由は、水戸が左右のスペースを大きく使ってボールを動かすので、引いて守ってしっかり跳ね返そうと考えて、ラインを低くして戦っていたとしか思えない。真ん中には常に人が足りるように、配置はしていたのだから。極端な話、サイドはやられてもいいから、中で跳ね返そうとしたのだろう。

 次節の水戸は、3月2日(日)にホームで愛媛FCを迎える。山形は3月1日(土)にジェフ千葉との戦いをアウェイで行う。
 開幕して3試合目になるが、水戸はコンパクトな「4-4-2」で愛媛を粉砕したい。山形は、試合を見る限り、最終ラインが低く、全体に間延びしたシステムをどうやって改善してくるのか。山形は早めに何らかの手を打つべきだろう。

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