◇アジアン&豪州ツアー共催◇ニュージーランドオープン by Sky Sport 初日(27日)◇ニュージーランド・ミル…

比嘉一貴は日本勢トップの順位で滑り出した

◇アジアン&豪州ツアー共催◇ニュージーランドオープン by Sky Sport 初日(27日)◇ニュージーランド・ミルブルックリゾート(コロネットコース=6936yd/パー71、リマーカブルズコース=6784yd/パー71)

156人の本大会のフィールドのうち、パートナーシップ契約を結ぶ日本ツアーには20の出場枠が設けられている。昨年の賞金ランキング等に基づくものではなく、あくまで主催者からの“招待制”が基本。豪州ツアー側の出場枠に含まれるこの資格で、今年は前年王者の幡地隆寛を含む19人がチャンスを得た。

一方、昨年末に行われたアジアンツアーの予選会をトップ通過した村上拓海、そして両ツアーのシードを持つ比嘉一貴はアジアの資格で参戦。2022年の賞金王は日本ツアー枠で出れば、より好条件の経費負担が見込めたが、どうにも昨秋の招待の知らせを見過ごしてしまったらしい…。

当時は8月の「Sansan KBCオーガスタ」から12月「PIFサウジインターナショナル」まで16連戦の真っただ中。比嘉は両ツアーを掛け持ちし、鉄人スケジュールで試合に出まくった。このオフも1カ月に満たない。それでいて、ことし1月の開幕戦「フィリピンオープン」で8位、2戦目「インターナショナルシリーズ インド」で5位と奮闘。3戦目のニュージーランドも初日「65」、首位と3打差の6アンダー6位と好発進を切った。

コロネットコースを回ったこの日は、沈めた5つのバーディパットは全て3m以内とショットが冴えた。後半13番ではエッジまで約280ydのグリーンに3Wで1オン。スロープを使ってピンそば2mにつけてイーグルを奪った。

ホールアウト後「不満ですね」とこぼしたのは、バンカーセーブに失敗した終盤3ホール。練習の成果を出せなかったのが悔しい。「良いスタートは良いスタートかなと思いますけど、(上位は)やっぱり伸ばし合いになっている。最低限はできた」と自分に厳しく言った。

22年11月「ダンロップフェニックス」を最後にタイトルが無い。翌年から海外ツアーでの活躍を志し、欧州、アジアで這いつくばってきた。「ことしはやっぱり勝ちたい。もう少しで優勝できる場面も続いている。チャンスがあるうちに1つものにしないと。日本でも、アジアでも勝ちたい」。“失った”経費は成績で取り返せばいい。(ニュージーランド・アロータウン/桂川洋一)