2024年は2勝をあげ、年間ポイントランキング4位で終えた小祝さくら。今季は同ランク1位の竹田麗央、2位の山下美夢有、…

新女王候補の一人として2025年シーズンを迎える小祝さくら ※撮影は2024年「資生堂 レディス」

2024年は2勝をあげ、年間ポイントランキング4位で終えた小祝さくら。今季は同ランク1位の竹田麗央、2位の山下美夢有、3位の岩井明愛らが米ツアーに参戦する中で、「やっぱり日本が好き」と国内ツアーに主軸を置く姿勢は変わらない。通算11勝、名実ともにツアーをけん引する存在として迎える新シーズンに向けて、心境を語る。

着実 「シーズン初めは、いつもすごい不安になる」

―2024年の平均ストロークはキャリア最高の「70.0713」(2位)だった
「数字を気にしたりは、あんまりなくて。去年はあまり良かった感じがなかったので、“ことし良かったんだ”って逆に思いました」

―“良かった感じがなかった”のは?
「なんだろう…。もちろん良い時も悪い時もあるんですけど、雰囲気ですかね(笑)。毎年、いつもシーズン初めは“どんな年になるんだろう”ってすごい不安になる。自信を持っていけなくて。不安のほうが大きいけど、シーズンが始まれば考えるヒマもなくどんどん進んでいくので、なるようになるって感じでやっています」

―何についての不安が大きい?
「いまのところは順調に成績も残せていると思うけど、ずっとこれを続けるのは厳しいと思いますし、いつまでこうやって、毎年目標をクリアしていくことができるんだろうって思ったり。やっていて、難しさを感じています」

―目標は、どんなふうに決めている?
「あまり大きな目標は決めないんですよね。“いま”を考えた時に、達成できそうな目標、実現できそうなことに対しては目標設定をするけど、非現実的なものだったり、大きすぎる目標だったりはあまり立てない。大きい目標がある人はいいなあと思いますけど、自分はいままでも、いきなり“ボーン”というんじゃなく、着実に、目の前の目標に向かってやってきました」

せっかち 「現役は30歳くらいまでかな」

―ことしで26歳。今後のキャリアプランは考える?
「ゴルフをやめてからのことは、結構考えることが多いんです。やめたらどうしたいとか、こういうことをやってみたいとかを考えることが好きで。せっかちなので、先走って考えちゃう。飲食業も気になっています。でも、その時に自分がなにをやりたいかは違う可能性もありますよね」

―“ゴルフをやめる”年齢は、どのくらいだと考えている?
「現役は30歳くらいまでかなって思っています。プロになった当初は32歳までと思っていて。ちょっと減って、いまは30歳になりました(笑)」

―マイナス2歳の理由は?
「この生活はやっぱり大変というのもありますし、次にやりたいことを考えたら、30歳くらいが区切りなのかなって」

心配性 「予約を取るの、めっちゃ好き(笑)」

―着実と話されていましたが、同世代からは“しっかりしている”と言われることも?
「そうですか? “しっかりしている”っていうのは、“意外と”っていうことじゃないですか(笑)。でも、お店の予約を取るのはめっちゃ好きだったりします。友だちと出かけるとき、時間の計算をしたり、プランを考えたりその通りに動こうというより、事前に考えて予約を取って、前もってやりたい。心配性なんです」

―オフシーズンはメディアの露出も多いですが、そういう事前準備も?
「テレビに出たりすると色々な意見や反応があると思うので、それを気にして“こうだったかな”ってイチイチ考えちゃう。だからオンエアも見ないし、そこは考えないようにしています(笑)」

―新シーズンに向けての準備は?
「いまは、正直よくわからない気持ちで合宿だったり課題に取り組んだりしていますが、しっかりそれをクリアしながら、新シーズンを迎えられたらと思っています。
シーズン複数回優勝と、メジャー優勝を目標に。そのためには、去年の課題がウェッジの距離感と、アイアンの精度を上げることだったので、そこをしっかりやって、開幕戦から頑張りたいです」

(取材・構成/谷口愛純)