再三のバッティングに警告はなし…悪童が地元でやりたい放題だ。頭突き戦法をレフェリーがことごとく無視。両目尻をざっくりカ…

 再三のバッティングに警告はなし…悪童が地元でやりたい放題だ。頭突き戦法をレフェリーがことごとく無視。両目尻をざっくりカットでアウェイの洗礼を浴びた亀田京之介に「さすがに可哀そう」など同情の声。一方では「やりたい放題だな」「段々腹が立ってきた」など、ネリに対して怒りと批判の声が相次いだ。

【映像】「顔がボコボコ」ネリの問題シーン

 2月23日(日本時間)、メキシコ・ティファナでWBA&WBO世界フェザー級15位の亀田京之介と、元世界2階級制覇王者ルイス・ネリによる124ポンド(約56.2kg)契約のノンタイトル10回戦が行われ、ルイス・ネリが7ラウンドTKOで勝利。ネリの地元での再起戦として、京之介にとって完全アウェイでの戦いは1ラウンド、ネリのダウン疑惑に始まり、度重なるネリのバッティングへのレフェリーの対応など”地元贔屓”のジャッジが続出した。

 序盤は互角の動きで京之介も善戦。一方、ネリも徐々に接近戦を仕掛け、持ち前の連打でプレッシャーをかけ始める。

 4ラウンド以降の中盤はネリが徐々にペースを握り、距離を詰めて京之介をロープ際に追い込む場面が増加。すると6ラウンド、ネリの猛攻が本格化。さらに追撃のネリのバッティングに解説の亀田和毅が思わず「あの頭汚いわ、下からガンガン来るもん…頭ゴッツイわ」と漏らすが、これで京之介は両目をカットする状態になりファンからも「やりたい放題だな」「顔がボコボコ」「腹が立ってきた」と怒りのコメントが相次いだ。

 反則も完全に見逃される状況にメキシコをよく知る和毅は「メキシコでやってるから、こんなのは減点も取られないし…」と理不尽な状況に本音も。

 7ラウンド、京之介は疲労と出血の影響で守勢に回り、ネリの連打を浴びてスリップ気味に倒れるが、1ラウンドとは違い今度はダウン判定。立ち上がった直後、ネリの強烈なフックを受けて明確なダウンを喫し、膝から崩れ、ここでレフェリーが試合をストップ。ラウンド終了間際にネリがTKO勝利を収めた。

 亀田にとって完全アウェイの環境での戦いは想像以上に厳しく、1ラウンドのダウンシーンでのスリップ判定や度重なるバッティングへのレフェリーの対応など、地元贔屓の要素が感じられる場面もあった。しかし、最後は元世界王者らしくネリがきっちりKOで仕留め、力を見せつける結末。とはいえ、京之介の戦前の予想を覆す善戦ぶりに「よく頑張った」「最後は手数が出なかったな…」など労いの言葉も寄せられた。