2025年のJリーグが開幕した! オフの間も、新チームの姿を想像する楽しい時間ではあるが、開幕戦を戦ったことで新チーム…

 2025年のJリーグが開幕した! オフの間も、新チームの姿を想像する楽しい時間ではあるが、開幕戦を戦ったことで新チームの姿も、おぼろげながら見えてきた。今年は、どんなシーズンになるのか、また、優勝や降格、サプライズを起こすクラブはどこか? ベテランのサッカージャーナリスト、大住良之と後藤健生が、新情報なども踏まえて、徹底的に語り尽くす!

■「ちゃんとしていた」セレッソの組織

――すでにいくつか挙げていただきましたが、他に気になるチームはありましたか。

後藤「それはやはり、セレッソ大阪でしょう!」

大住「後藤さんは開幕前の順位予想で、何位になると予想していたの? 僕は14位にしていた」

後藤「僕はもっとずっと下のほう、17位にしちゃったよ。申し訳ない、ごめんなさいと謝るしかないくらい、本当にすごい初戦だったよね。去年は守備の強さで評価されていたガンバ大阪から5点取っちゃったんだから」

大住「ガンバはちょっと過信があったのかな」

後藤「ガンバの守備も緩かったけど、前からどんどんプレスをかけていくセレッソの組織が、非常にちゃんとしていた」

大住「さらに思い切りの良さがあったよね」

後藤「ボールを奪ってからの攻撃も速くて、すごく良いサッカーをしていた」

大住「先制点を含めて2ゴールを決めた北野颯太も頑張っていたし」

■フェルナンデスも「良かった!」

後藤「香川真司も調子が良さそうだった。たまたま1試合だけ良かったんじゃなくて、ちゃんとチームとして力を持っていると思える開幕戦だったね」

大住「名前がスペイン語で桜を意味するだけに、もしかしたらセレッソは昔もあったように、桜が咲く頃まで首位を突っ走るかもしれないよ」

後藤「桜の時期を過ぎても、もつと思うよ。組織としてちゃんとしているから」

大住「その組織の中で、香川が本当に渋い働きをしているよね」

後藤「そうそう、すごい選手なんだなとあらためて思った」

大住「もうちょっとクローズアップされてもいい選手だよね」

後藤「本当に針の穴を通すような正確なパスを、左右に散らして攻撃をつくっていた」

大住「香川のところで、ボールが落ち着くよね。ちゃんと味方につながるから、その間に周りが動ける」

後藤「そう。ゴール前でも落ち着いているしねえ。得点シーンも、さすがだなと思ったよ」

大住「ルーカス・フェルナンデスも良かった。でも、北野には驚いたな」

後藤「ラッキーボーイみたいな選手もチームには必要だし、良かったよね」

■移籍した坂本一彩の穴を埋める「逸材」

大住「北野も若いけど、ガンバでも高卒ルーキーの名和田我空がすごく良かった」

後藤「いいねえ、若い選手がいっぱい出てきて」

大住「高校を出たばかりだけど、視野は広いしパスは良いしさ。トップというよりも2列目からチャンスをつくっていってフィニッシュに絡むタイプなんだろうね。すごく楽しみな選手だよ」

後藤「それなのにU-20アジアカップには連れていってもらえなかったんだからね。すごいよ、日本サッカーの層の厚さは」

大住「ガンバは点をたくさん取られたけど、攻撃は悪くなかった」

後藤「そう、去年は守備は良いけど攻撃がいまいちと言われていたけど、それが逆になっちゃったよね」

大住「ガンバは坂本一彩がベルギーに移籍してしまった。攻撃で非常に効いていた坂本がいなくなってどうかなと思っていたけど、名和田も悪くないじゃない。初戦は負けたけど、これから十分巻き返せるんじゃないかな」

後藤「思い出せば、去年の組織的な守備もできるはずだしね」

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