今週の日曜日は、東京競馬場で共同通信杯(GIII・芝1800m)が行われます。 過去10年の共同通信杯では、前走4角…

 今週の日曜日は、東京競馬場で共同通信杯(GIII・芝1800m)が行われます。

 過去10年の共同通信杯では、前走4角で7番手以内の馬が8勝2着8回3着8回と結果を残しています。要因としてはここ10年の共同通信杯がスローペースで流れることが多いからではないでしょうか。過去10年の共同通信杯は全て12頭立て以下となっていますので、少頭数でペースが流れないため、前走の4角である程度の位置にいる馬が結果を残していると考えられます。

 スローペースになると直線では上がりの速い決着になりますし、前にいる馬も十分にスタミナを残しているために簡単には止まりません。よって、後方から運ぶ馬も脚は使うものの、差を詰めるのが精いっぱいというケースが目立ちます。遅いペースでも結果を残すためには、勝負所で前を射程圏に入れる競馬が理想であり、そのような競馬を前走で経験している馬に分があると言えるのではないでしょうか。

 今年の共同通信杯も前走4角での位置取りには注意が必要になるかもしれません。

 ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。

【条件】
前走4角9番手以下で上がり3位以下(ただし、前走で朝日杯FSに出走していた馬は除く)
[0-0-0-7]複勝率0%
該当馬:チョングク、マスカレードボール
※特に言及のない限り、データは過去10年間を対象にしています。

 上位人気が予想されるマスカレードボールが該当しました。

 過去10年の共同通信杯で前走4角9番手以下から馬券に絡んだのは、前走で上がり2位以内を記録している馬と前走が朝日杯FSだった馬に限られます。前走で上位の上がりを記録している馬については、決め手の鋭さを活かして好走していると考えられます。

 また、前走が朝日杯FSだった馬についてはハイレベルで流れの速いマイルを経験したことにより、距離延長と相手弱化で前走よりもいい位置が取れることが好走に繋がっていると言えそうです。

 該当馬に挙げたマスカレードボールの前走4角は10番手。レースはホープフルSとなっていますので、過去の好走データとは合致しませんので割り引いて考える必要がありそうです。

 しかも、その前走で11着と大敗していますし、精神的なダメージを受けている可能性も考えられます。今回と同じ舞台で行われた2走前のアイビーSでは勝利しているものの、相手関係に恵まれた印象もありますし、それほど高い評価は与えられません。人気でも強調点に欠ける印象ですし、配当妙味からすれば本馬の評価を割り引いて考えた方が得策かもしれません。

 重賞レースの参考に、是非お役立てください。