シーズンを通した稼働ができずに戦力となり切れていないレンドーン。その状況から引退説が囁かれている。(C)Getty Images 34歳のベテラン野手がキャリアの岐路に立たされている。エンゼルスのアンソニー・レンドーンだ。 過去数年にわたっ…

 

シーズンを通した稼働ができずに戦力となり切れていないレンドーン。その状況から引退説が囁かれている。(C)Getty Images

 

 34歳のベテラン野手がキャリアの岐路に立たされている。エンゼルスのアンソニー・レンドーンだ。

 過去数年にわたって度重なる故障に悩まされてきたベテランは、春季キャンプの始まりとともに再び壁にぶち当たった。現地時間2月13日にペリー・ミナシアンGMによって、新たに股関節の手術を受ける予定であると公表され、長期離脱を避けられない情勢となった。

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 ナショナルズ在籍時に球界屈指の三塁手として君臨したレンドーンは、2019年に打点王を獲得したほかワールドシリーズ制覇に貢献。同年オフにFAとなってエンゼルスと7年総額2億4500万ドル(約378億円)の巨額契約を締結していた。

 しかし、エンゼルス移籍後は相次ぐ故障の影響で低調なパフォーマンスに終始。過去3年間での出場試合数もわずか147試合と、契約規模に見合った稼働ができていないのが実情で、昨季も出場57試合で打率.218(206打数45安打)、0本塁打、14打点、OPS.574に終わっていた。

 近年のチーム不振のやり玉にも挙げられてきた。そうした中で開幕を前に長期離脱を強いられたことで、「不良債権」という見方は強まる一方ともなっている。

 度重なる故障によってレンドーンの心身が穏やかでないのは想像に難くない。ゆえに一部では、電撃的な引退説も囁かれている。

「そのまま引退を決断するかもしれない。少なくとも私はもう終わりだと思う」

 そう語るのは、米スポーツ専門局『ESPN』のリポーターであるエルデン・ゴンサレス記者だ。米ポッドキャスト番組『Baseball Tonight』に出演した際にレンドーンについて問われた際に、「ナショナルズに在籍していた時から、彼は『あまり野球が好きではない』と言及していた。FAとなった当時、(獲得を検討するチームの間で)その話はとても重要なことだった」と解説。その上で本人の胸中を推察した。

「レンドーンをよく知る複数の関係者に話を聞くと、彼はそのまま引退を決断するかもしれない。腰の手術が重くのしかかっており、今シーズン終了後は1年しか契約が残っていない。私はもうエンゼルスの一員として今後プレーすることはないだろうと思う。本当にそう思うんだ」

 約1年前となる昨年2月には、キャンプ取材の場で「自分にとって野球は最優先事項ではない。これは仕事。生計を立てるためにやっている。仕事より信仰や家族の方が大事だ。もし野球を優先しなければならないなら辞めるだろう」とも語っていたレンドーン。そうした言動をふまえたゴンサレス記者は「大金をはたいて獲得した選手だったから、彼の姿勢に苛立ったエンゼルス関係者はいるだろう」と論じつつ、かつての打点王の現況を憂いた。

「このままでは球界史上最悪の契約になってしまうかもしれない。ただ、多くの怪我に見舞われたことには同情する。とても悲しい終わりを迎えるだろう」

 全治6か月と見込まれる負傷離脱を余儀なくされ、「壊滅的な状況」(エンゼルス専門メディア『Halo Hangout』)とも揶揄されているレンドーン。残り契約期間はあと2年だが、果たして――。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

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