2025年のJリーグが開幕する。そして、Jリーグを対象としたtotoもスタートする。対象となるJ1とJ2の開幕節を、過…
2025年のJリーグが開幕する。そして、Jリーグを対象としたtotoもスタートする。対象となるJ1とJ2の開幕節を、過去のデータや開幕前のチーム状況などから分析する!
■鹿島「優位」は本当なのか?
公式サイト上での投票率を見てみると、支持率において圧倒的に差があるカードがいくつかある。そのひとつが、湘南ベルマーレと鹿島アントラーズの対戦だ。
投票開始から5日以上が経過して、鹿島の勝利を予想する声が65%を超えている。対する湘南の勝利の予想は、わずか16%。それほどまでに、両チームの間に差が開いているのだろうか。
確かに、過去の獲得タイトルなどを考えれば、リーグ屈指の名門である鹿島に軍配が上がるだろう。過去の対戦成績も25勝3分12敗と、鹿島が圧倒している。
だが、今回の会場である湘南のホームでは、逆転現象が起きている。湘南が9勝3分7敗と勝ち越しているのだ。
さらに、気になるのが監督の相性だ。このオフには多くの監督交代があったが、中でも注目度が高いのが鹿島の鬼木達監督だろう。川崎フロンターレに4度のJ1タイトルをもたらした名将が、かつて選手としてプレーした鹿島に戻ってきた。
鬼木監督は、近年のJリーグで最も成功した指揮官のひとりと言っていい。そんな鬼木監督を苦しめてきたのが湘南、しかも山口智監督率いるチームだ。
■監督同士の「過去の対戦」に注目
湘南と川崎では、クラブの規模で大きな差があるが、湘南を率いる山口監督は、戦略で互角の戦いに持ち込んできた。2021年の就任以降、鬼木監督率いる川崎相手に2勝2分3敗。クラブ規模を考えれば、大健闘と言っていい。しかも、川崎が最終節まで優勝を争った2022年には、シーズンダブルを食らわせているのだ。
山口監督が率いて5シーズン目と継続性のある湘南に対し、鹿島は鬼木監督が指揮を執ってから、日が浅い。指導力に疑いなしとはいえ、まだ時間が必要なことはプレシーズンマッチの水戸ホーリーホック戦からも明らかだ。監督同士の相性、チームとともにしてきた時間の量を考えれば、投票率16%であろうとも、湘南の勝利を選ぶことに迷いはない。
同じく監督の相性が影響しそうな投票率に差があるカードが、横浜FCとFC東京の顔合わせだ。
このカードでもFC東京の勝利を予想する声が60%と、首都のビッグクラブに大きく傾いている。確かに、昇格組が不利にみえるが、この偏りにも疑問が湧いてくる。
湘南と鹿島の対戦の図式が、ここでも当てはまる。まずは監督同士の相性。横浜FCを率いる四方田修平監督とFC東京の松橋力蔵監督は、すでに対戦している。ともにJ1昇格を果たした2023年、J2で対戦しているのだ。
当時、松橋監督はアルビレックス新潟を率いてJ2優勝を果たしたが、そのチームを相手に1勝1敗と互角の戦いを演じたのが、四方田監督が指揮を執る横浜FCだった。そして、FC東京も松橋監督が就任したばかりと、やはり戦い方の浸透には、まだ時間が足りないはずだ。
ただ、横浜FCが勝つとまでは言い切れない。昨季J2最少失点に抑えた横浜FCの力を鑑み、ドロー決着を予想する。
後編では、J1初昇格のファジアーノ岡山、そして、ついに帰ってきた清水エスパルスなどをクローズアップする。(2)に続く。