近年、4強入りの常連で、今季も優勝候補の一角と目されているヤマハ発動機と神戸製鋼が30日、静岡・エコパスタジアムで激突し、神戸製鋼が38-19で制して開幕から6連勝となった。ヤマハは今季2敗目(4勝)。 神戸製鋼は前半から主導権を握った。…

 近年、4強入りの常連で、今季も優勝候補の一角と目されているヤマハ発動機と神戸製鋼が30日、静岡・エコパスタジアムで激突し、神戸製鋼が38-19で制して開幕から6連勝となった。ヤマハは今季2敗目(4勝)。

 神戸製鋼は前半から主導権を握った。
 22分、右サイドを抜けたWTB林真太郎が内にボールを返してSHアンドリュー・エリスがゴールに持ち込み、先制。33分にヤマハのNO8堀江恭佑がトライを奪い、7-7の同点となったものの、神戸製鋼は36分、SHエリスとSO正面健司の好走でゴール前右に迫り、左へ展開してLO安井龍太が抜け、勝ち越した。さらに38分、ヤマハのラインアウトが乱れてボールを手にした神戸製鋼SH梁正秋が前方へ大きく蹴ると、スピードあるLO安井がチェイスに競り勝ち確保、すばやくリサイクルしてテンポよく攻めたて、SO正面が防御網を破り大きな追加点を獲得した。

 21-7で後半を迎えた神戸製鋼は、相手にイエローカードが出て数的有利となった直後の46分(後半6分)、敵陣深くで左右に揺さぶり、キャプテンのFL前川鐘平がトライを挙げ、リードを広げた。
 ヤマハは49分にLO大戸裕矢がゴールに持ち込み、67分には連続攻撃をWTB伊東力がフィニッシュし、28-19と9点差に詰めた。
 しかし神戸製鋼は71分、相手の反則があって敵陣深くに入ると、CTB山中亮平の巧みなパスからSO正面がトライを取り切り、14点差にして勝利を引き寄せた。

 ボーナスポイントをかけ、3トライ差以上つけたい神戸製鋼と、7点差以内で終わりたいヤマハ。80分を過ぎても目まぐるしい攻防が続き、最後は赤いジャージーのLOアンドリース・ベッカーがゴール右に飛び込み、神戸製鋼が勝点5を獲得した。

 エコパスタジアムではもう1試合おこなわれ、5連敗中同士だったキヤノンとコカ・コーラが対戦し、33-29でキヤノンが今季初勝利を挙げている。
 コカ・コーラは5トライを奪ったものの、キヤノンは今季初出場で10番をつけたジャン・クロード・ルースが得意のキックで18得点、ルーキーのWTBホセア・サウマキが3トライを挙げ、シーソーゲームを制した。